英外相会談 新型コロナ
香港情勢で連携対応で一致

イギリスを訪問中の茂木外務大臣はラーブ外相と会談し、新型コロナウイルス対策など幅広い分野で関係強化を図ることを確認するとともに、香港情勢について、各国の国民や企業の権利が尊重されるよう、連携して対応していくことで一致しました。

新型コロナウイルスの影響でほぼ半年ぶりとなる閣僚の外国訪問として、ロンドンを訪れている茂木外務大臣は、日本時間の6日未明、ラーブ外相と2時間近く会談しました。

この中で、茂木大臣は、「新型コロナウイルス対策など幅広い分野で両国間のいっそうの関係強化を図りたい」と述べ、両外相は、ワクチンや治療薬を各国に普及させる国際的な枠組みの創設などに向けて緊密に連携していくことを確認しました。

また、両外相は、中国が統制を強める香港情勢をめぐって意見を交わし、香港市民や各国の国民、企業の権利や自由が尊重されるよう、連携して対応していくことで一致したほか、香港政府が立法会の議員選挙を1年延期したことへの重大な懸念を共有しました。

さらに両外相は、中国が東シナ海や南シナ海で海洋進出を強めていることも踏まえ、日英間の安全保障協力をさらに推進していくことで一致し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで開催できていない両国の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる2+2の早期開催に向けて調整していくことを確認しました。

一方、茂木大臣は、6日午後、トラス国際貿易相との間で行う経済連携協定の交渉について年内の締結に向けて早期の妥結が重要だと指摘し、ラーブ外相も早期の決着を支持しました。

英ラーブ外相「関係が一段と緊密になることを期待」

茂木外務大臣との会談を終えたイギリスのラーブ外相はコメントを発表し、「ことし2月の東京での会合に続いて、今回も、共通の基盤で意見を交わすことができた。イギリスと日本は新型コロナウイルスへの対応やサイバーセキュリティ、気候変動、それに香港情勢において協力し合っており、今後、関係が一段と緊密になることを期待している」と述べました。