方原発3号機の定期検査
条件付で再開容認に

トラブルが相次いだことから定期検査を中断している四国電力の伊方原発3号機について、愛媛県の中村知事は、県民の信頼回復につとめることなど条件を付けたうえで、検査の再開を認める考えを示しました。四国電力は準備が整い次第、定期検査を再開したいとしています。

伊方原発3号機では、定期検査中のことし1月以降、原子炉の出力を調整する制御棒を誤って引き抜くなど、4件のトラブルが明らかになり、定期検査を中断しています。

3日に愛媛県庁で、四国電力の長井社長と面会した中村知事は、県の委員会がトラブルの原因や再発防止に関する四国電力の報告書について「適当だ」とする意見をまとめたことを踏まえ、県民の信頼回復につとめること、安全性を不断に追求することなど7項目を条件に、定期検査の再開を認める考えを伝えました。

四国電力は準備が整い次第、定期検査を再開したいとしています。

四国電力は一連のトラブルの責任をとるため、佐伯勇人会長や長井社長など役員合わせて5人の、今月の役員報酬の一部を自主返納することを明らかにしました。

一方、伊方原発3号機をめぐっては、ことし1月、広島高等裁判所が運転を認めない仮処分の決定を出しています。

その後、四国電力は異議を申し立てていますが、審理はまだ始まっておらず、再稼働については見通せない状況です。