港 民主活動家
「国家安全法制の中止を」
 

中国の全人代=全国人民代表大会で、28日、香港での反政府的な動きを取り締まる「国家安全法制」を導入する方針が採択されるのを前に、香港の民主活動家が会見し、中国に対し導入をやめるよう訴えました。

このうち、香港の民主派団体の幹部、黄之鋒さんは「中国政府には一刻も早く国家安全法の導入や香港の自由を奪うことをやめるよう強く求めたい。香港は中国が統治する単なる1都市ではなく、国際的な都市であり、中国は国際社会の反発と反対を決して無視できないはずだ」と述べました。

また、同じ団体のメンバー、周庭さんも「中国は国家安全法で香港市民の自由や人権を弾圧しようとしている。今回の法律は香港市民だけでなく、香港に会社や資金を置く国際社会にも大きな影響を及ぼすことになる」と述べて、中国による国家安全法制の導入を阻止するため、国際社会が圧力を強めるよう呼びかけました。

香港中心部では抗議活動

中国の全人代=全国人民代表大会で、28日、香港での反政府的な動きを取り締まる「国家安全法制」を導入する方針が採択されるのに合わせて、香港では抗議活動が呼びかけられ、中心部の商業施設に100人以上の市民が集まりました。

現場には、周辺の企業で働く昼休み中の会社員などが多く集まり、「香港の自由を守れ」とか、「香港の独立が唯一の出口だ」などと声を上げていました。

一方、香港の警察は27日に続き、街なかの至るところに重装備の警察官を配置して、違法な抗議活動などを取り締まる構えを見せており、緊張した雰囲気となっています。