閣沖で漁船追尾 中国の
主張「受け入れられない」

沖縄県の尖閣諸島の沖合で、中国海警局の船が日本の漁船を追尾したことをめぐり、中国側が日本側の抗議に対し「中国の領海での違法操業だ」などと主張したことについて、菅官房長官は「全く受け入れられない」と述べ、周辺の警戒監視に万全を期す考えを強調しました。

今月8日、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、日本の領海に侵入した中国海警局の船が日本の漁船に接近し、追尾したことをめぐり、日本政府が中国側に抗議したことについて中国外務省の報道官は11日、「漁船は中国の領海で違法に操業していたもので、日本側に新たな争いごとを作り出さないよう求める」などとして逆に批判しました。

これについて菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「全く受け入れることはできない」としたうえで、「現場海域で警告を繰り返し行うとともに、外交ルートでも厳重に抗議し、日本漁船への接近と追尾を直ちにやめて、速やかにわが国の領海から退去するよう強く求めるなど、冷静にきぜんと対応した」と述べました。

そして「政府としては、わが国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く方針のもとで、引き続き緊張感を持って情報収集に努めつつ、尖閣諸島周辺の警戒監視に万全を期していきたい」と強調しました。

衛藤沖縄北方相「中国の態度は大変遺憾」

衛藤沖縄・北方担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「尖閣諸島は歴史的にも国際法上も明らかにわが国固有の領土であり、国内外でわが国の立場に正確な理解が浸透するよう発信強化に努めたい。中国の態度は大変遺憾であり、日本ももっとはっきりと対処を行わなければならない時がきていると認識している」と述べました。