月入学に賛否両論の意見
全国知事会

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、休校の長期化を受けて、入学時期などを9月に変更するよう求める声が出ていることについて、全国知事会の会合では賛否両論が出されました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校が長期化していることを受けて、一部の知事などから、入学時期や新学期の開始時期を9月に変更するよう求める声が出ており、29日、40人余りの知事がオンラインで参加して開かれた全国知事会の緊急対策本部で意見が交わされました。

この中では東京都の小池知事が「こうした機会をとらえて、教育をはじめ社会全体のシステムを変えていくきっかけにすべきだ。社会改革の一つとして行うべきだ」と述べたほか、大阪府の吉村知事も「世界のグローバルスタンダードである9月入学の方向性を国として目指すべきだ。幼稚園から大学まで、ことしから一挙にやるべきだ」と述べるなど、賛同する意見が出されました。

これに対し、全国で唯一感染者が確認されてない岩手県の達増知事は「岩手県の県立高校はきょうから来月6日までの休校であり、9月入学の必要性はあまりない」と述べたほか「今年度からの導入は拙速で、幅広い視野で十分に議論しなければならない」などとして、慎重な検討を求める意見も出されました。

これを受けて知事会は政府に対し、大型連休のあとも休校が続く場合は入学時期などを9月に変更することも含めて検討するよう求めることを決めました。