ルーズ船批判に「正確な
情報を透明性もって発信を」

新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船をめぐり、日本政府の対応に海外メディアから批判が出ていることについて、茂木外務大臣は、政府の取り組みに関する正確な情報を透明性をもって国内外に発信することが重要だという考えを示しました。

横浜港に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」をめぐり、海外のメディアからは、船内の感染対策や下船した人たちへの日本政府の対応に批判や懸念が相次いでいます。

これについて茂木外務大臣は、閣議のあとの記者会見で、「わが国の取り組みについて、正確な情報を透明性をもって適時適切に国内外に発信していくことが重要だ」と述べました。

また茂木大臣は、クルーズ船から下船し、チャーター機などで帰国した外国人の乗客・乗員は、これまでにアメリカ、韓国、オーストラリアなど、合わせて759人となっているほか、チャーター機派遣の調整をイギリスやイタリアなども進めていることを明らかにしました。

一方、ことし4月に予定されている中国の習近平国家主席の日本訪問について、「いくつかの準備会合などが延期になっているので、そういったことも考えながら準備を加速していく必要がある」と述べました。

麻生財務相 G20で「日本の対応を説明」

麻生副総理兼財務大臣は今週末、サウジアラビアで開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議で、新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けた日本の対応策などについて、各国に説明したいという考えを示しました。

G20の財務相・中央銀行総裁会議は、22日からサウジアラビアの首都・リヤドで始まり、日本からは麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が出席する予定です。

これについて、麻生副総理は閣議のあと記者団に対し、世界経済の動向や巨大IT企業などに対するデジタル課税といった課題が議論される予定だとしたうえで「いま、世界経済のさまざまなリスクの一つとして新型コロナウイルスの話があり、この影響についても議論される見込みだ」と述べました。

さらに「今の段階で、新型コロナウイルスの話が議事の項目として正式に公表されているわけではないが、われわれとしては、日本の対応についてきちんとやっているという話を申し上げなければいけない」と述べ、G20の場で各国に対し、感染拡大の防止に向けた日本の対応策などについて説明したいという考えを示しました。