型ウイルス クルーズ船
新たに6人の感染確認

新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船で、新たに乗客と乗員6人の感染が確認されました。クルーズ船が横浜港沖に停泊して以降、感染が確認されたのは70人となりました。

厚生労働省は、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で今月3日から乗客と乗員全員の合わせて3700人余りの検疫を行い、このうち、発熱やせきなどの症状があったり、症状がある人と濃厚接触したりした人などから検体を採取してウイルス検査を実施してきました。

厚生労働省は9日夜、会見を開き、新たに57人を検査した結果、乗客1人と乗員5人の合わせて6人の感染が確認されたことを明らかにしました。

このうち乗客1人はアメリカ国籍で香港の70代の女性です。また、5人の乗員は、ウクライナ人の20代の男性1人とフィリピン人の40代の男性3人、それにフィリピン人の20代の女性1人です。6人は医療機関に搬送されましたが、症状が重い人がいるという情報は入っていないということです。

また、感染が確認された人以外にも、8人が体調不良を訴え、医療機関に搬送されました。

クルーズ船は先月20日に横浜を出発し、その後、香港に住む80歳の男性が香港で船を下りた後に新型コロナウイルスへの感染が明らかになっていました。

クルーズ船で感染が確認されたのは、香港の男性を除いて合わせて70人となりました。

厚生労働省は残る3600人余りの乗客と乗員については、今後も引き続き船内にとどまり、原則として、今月5日からの14日間は、客室などで待機することを求めています。

国内で新型コロナウイルスへの感染が確認された人は、クルーズ船の70人を含めて96人となりました。

船内では感染の確認を知らせるアナウンス
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内では、新型コロナウイルスの新たな感染の確認を知らせるアナウンスが放送され、乗客がその音声をツイッター上に投稿しています。

投稿された音声は、9日午後2時35分ごろの船内アナウンスです。

アナウンスでは、厚生労働省の職員からの情報として新たに6人の新型コロナウイルスの感染が確認され、病院に搬送するため下船の準備を進めていると伝えています。

また、これとは別に9人が、新型コロナウイルスとは関係ないものの体調を崩して救急医療が必要な状態になっているため、病院へ搬送すると伝えています。

一方、船内では持病のある乗客の薬などが不足していましたが、アナウンスでは新たに600の医薬品が届き、必要とする人の名前と部屋番号が記されているとして、順次、客室に届けると伝えていました。