主席の訪日 歓迎には
中国側が改善に努力を」

河野防衛大臣はアメリカで行った講演で、海洋進出を強める中国の動きをけん制したうえで、ことし春の習近平国家主席の日本訪問を歓迎するためには中国側が姿勢を改善する必要があると指摘しました。

アメリカのワシントンにあるシンクタンクCSIS=戦略国際問題研究所で行った英語での講演で、河野防衛大臣は中国当局の船が月3回程度、沖縄県の尖閣諸島周辺の領海に侵入し、接続水域は毎日航行していると指摘しました。

そして、「東シナ海、特に尖閣諸島周辺で、『力』を背景とした一方的な現状変更の試みが、間断なく続いている。日本はこうした挑戦的な活動を見過ごすことはできない」と述べました。

そのうえで、河野大臣は「自由や民主主義といった国際的なルールをないがしろにするならば、国際社会と連携して相応のコストを支払ってもらう状況を作る必要がある」と述べ、中国側の姿勢をけん制しました。

また、河野大臣は「ことし春の習近平国家主席の国賓としての日本訪問を心から歓迎するためには、中国側が状況の改善にむけて、もっと努力すべきだ」と述べ、中国側に対応を促しました。

一方、河野大臣は講演で「前回は外務大臣として訪れ、今回は防衛大臣として戻ってきた。来年は総理大臣としてかもしれない」と述べ、「ポスト安倍」に改めて意欲を示しました。