コレラ 小鹿野町の別の
養豚場で新たに確認

今月、豚コレラが関東地方で初めて確認された埼玉県秩父市の養豚場から、5キロあまり離れた場所にある小鹿野町の養豚場で新たに感染が確認され、県はこの養豚場の1100頭余りの処分を行うなど感染の拡大防止を急ぐことにしています。

豚コレラの感染が新たに確認されたのは、1100頭余りブタを飼育している埼玉県小鹿野町の養豚場です。

県によりますと、16日、「弱っているブタが複数いる」と県に連絡があり、詳しく検査したところ、このうち9頭で豚コレラの感染が確認されたということです。

この養豚場は、今月13日、関東地方で初めて豚コレラが確認された埼玉県秩父市の養豚場から5キロあまり南の場所にあり、2つの養豚場の出荷先はいずれも山梨県笛吹市の「山梨食肉流通センター」だったということです。

豚コレラは人には感染せず、豚肉を食べても影響はありませんが、ブタやイノシシが感染すると下痢や高熱などの症状が出て、多くの場合、数日のうちに死に至ります。

県の聞き取りに対して養豚農家は「最後に出荷した今月10日頃から弱ったブタが出始めた」と説明しているということです。

県はこの養豚場で飼育されているすべてのブタの処分を17日から始め、18日中に終えることにしています。

大野知事 ワクチン使用は慎重に検討

埼玉県内で2例目となる豚コレラの感染が確認されたことについて、大野知事は報道陣に対し「前回、豚コレラが発生した秩父市から10キロ以内の範囲で新たに発生が確認されたことは誠に遺憾だ。感染の経緯や前回の対策に問題がなかったかなど、検討や調査を進めたい」と述べました。

そのうえで大野知事は「豚コレラの対策に使うワクチンの使用をめぐってはメリットとデメリット両面があると聞いている。事業者に話を聞きながら今後の導入を検討していきたい」と述べ、ワクチンの使用についても国と協議を進めていく考えを示しました。