害受けてない建物ほぼ
見当たらない」新島村職員

台風15号では東京の伊豆諸島の1つ、新島でも被害が深刻で、多くの建物に被害が出ているとして職員総出で被害調査にあたっています。

東京・新島村によりますと、村内の建物に大きな被害が出ていて、12日から村の職員が総出で家屋の被害調査に当たっているということです。

水道については全地区で復旧し、11日、幹線の電力も復旧し、戸別の家への電力復旧が進められているということですが、光回線の通信障害が発生していて固定電話がつながらない世帯もあると見られ、長引く停電の影響で冷房が使えず体調を崩す住民も出ているということです。

新島村の職員は「壁が落ちたりガラスが割れたりするなど被害を受けていない建物がほぼ見当たらないほどです。村全体で建物の被害甚大で、復興にどれくらい時間がかかるのかわからない」と話しています。

「島への観光控えて」新島観光協会

東京の伊豆諸島にある新島観光協会は台風15号による被害についてホームページに掲載し、「がれきなどが道に広がりカーブミラーがなくなるなど大変に危険です」などとして島への観光を控えるよう呼びかけています。

新島観光協会がホームページに掲載した文章では「復旧に向け島全体、村全体で取り組んでおりますが、暴風豪雨により倒壊破損した屋内外の片づけ処理や土砂による汚れの除去などにも時間がかかります。太い木の幹やがれきが道に広がり、カーブミラーがなくなり大変に危険です」と被害の大きさを説明しています。

そして「大変心苦しいですが、いま新島に観光のお客様を受け入れることは大変な困難な状況です」として安全が確保されるまでは島への観光を控えるよう呼びかけています。

新島観光協会によりますと、宿泊施設への被害も出ているものの全体像はわかっていないということで、宿泊施設への聞き取り調査を始めたところだということです。

また台風のあと、被害を知らずに島を訪れた観光客もいたということで、協会は「ライフラインは徐々に復旧しつつあるが、まだ観光客を十分に迎えられる状況ではなく、しばらく様子を見守ってほしい」と話しています。