境相起用の小泉氏
「仕事をします 働きます」

環境大臣に起用された小泉進次郎氏は、呼び込みのあと記者団に、「安倍総理大臣からは地球温暖化や気候変動、海洋プラスチックの問題など、世界や国内への発信をよろしくと言われた。日本の環境に対する先進的な取り組みというのは世界に売れる、日本の強みを発揮できる分野だと思うので、しっかり働きたい」と述べました。

また、「ポスト安倍」の候補の1人に名前が挙がっていることについては、「国民から期待してもらっていることはありがたいが、きょうの一歩は結果、真価が問われるスタートなので、仕事をします。それで、評価してもらえるかどうかがすべてなので、働きます」と述べました。

一方で、育児休暇の取得について、「公務を最優先に、危機管理は万全に、そして、妻の不安を払しょくするという3つをしっかり両立するには何が一番いいのか、多くの皆さんの理解をえられる形が何か引き続き考えたい」と述べました。

また、福島第一原子力発電所にたまり続けている、放射性物質のトリチウムなどを含む水の処分について、10日、原田前環境大臣が、「海洋放出しか方法がない」と述べたことについて、「経済産業省の小委員会で議論されている過程なのでしっかり議論してもらいたい。地元、福島県の皆さんの気持ちをこれ以上、傷つけることがないような議論の進め方をしなければいけない」と述べました。

初閣議後「気候変動の問題 発信力強化で私が任命受ける」

小泉環境大臣は、11日夜、環境省に初めて登庁して記者会見し、「気候変動の問題は発信の強化が必要で、それが、私が環境大臣の任命を受けた理由だと思う」と述べて、自身の発信力を環境行政に生かしていきたいという考えを示しました。

小泉環境大臣は初閣議を終えて11日午後9時半ごろ、環境省に初めて登庁しました。玄関に集まった職員が拍手で出迎えると、小泉大臣は一人一人と握手をしてあいさつを交わしました。

このあと、就任にあたって行われた記者会見にはおよそ90人の報道陣が参加し、1時間にわたって質疑応答が続きました。

この中で小泉環境大臣は地球温暖化対策について、「石炭火力発電は減らしていくのが政府の方針だ」としたうえで、原子力発電についても「どうやったら残せるかではなくどうやったらなくせるのかを考え続けたい」と述べて、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの「主力電源化」に取り組むことを強調しました。

そのうえで、日本では温暖化による気候変動への関心が低いのではないかという質問に対し、「気候変動はこれからの時代、必須科目だ。発信の強化が間違いなく必要で、それが、私が環境大臣の任命を受けた理由だと思う」と述べ、自身の発信力を環境行政に生かしていきたいという考えを示しました。

また、原発事故のあと、除染で出た土を2045年までに福島県外で最終処分すると法律で定めていることについて、「福島県の皆さんとの約束を、何としても守らないといけない。最終処分する場所を見つけなければ約束は守れない。見つけるために何ができるのか絶対に答えを出さなければいけない」と述べるなど、福島の復興に全力で取り組む姿勢を示しました。