州新幹線 長崎ルートの
環境影響評価 要求見送り

九州新幹線・長崎ルートのまだ着工していない佐賀県内の区間をめぐって国土交通省は地元の佐賀県が着工に反対していることから、来年度予算の概算要求に、着工に先立って必要となる環境への影響を評価する費用の計上を見送る方針です。

九州新幹線の長崎ルートの佐賀県の新鳥栖から武雄温泉の区間をめぐっては、与党の検討委員会が今月5日、通常の新幹線と同じ、「フル規格」で整備するのが適当だという方針をまとめました。これに対し佐賀県は、多額の財政負担が生じるなどとしてフル規格での整備に一貫して反対しています。

このため、国土交通省は、来年度予算の概算要求で新鳥栖から武雄温泉の区間について、着工に先立って必要となる環境への影響を評価する費用の計上を見送る方針を固めました。

国土交通省は、今後、佐賀県や長崎県、JRと具体的な建設費の負担の在り方などについて協議を行って、佐賀県の同意が得られれば、改めて調査費用の確保を目指したい考えですが、調整は難航することが予想されます。