ベリア抑留遺骨取り違え
検証を指示 厚労相

厚生労働省がシベリアに抑留されて亡くなった日本人の遺骨を相次いで取り違えていた疑いがある問題で、根本厚生労働大臣は、このうち70人分について「事実関係を十分に確認する必要がある」と述べ、今後、1か月をめどに検証作業を進めるよう指示したことを明らかにしました。

シベリア抑留者の遺骨をめぐっては、厚生労働省の派遣団が日本人のものとして収集した遺骨について、おととし12月と去年8月、DNA鑑定した専門家が「日本人ではない」などと厚生労働省に相次いで報告していたことが、NHKの取材で明らかになっています。

このうち平成12年に収集された70人分の遺骨について、厚生労働省は現在まで公表しておらず「相手国との信頼関係もありコメントは差し控えたい」として詳しい経緯を説明していません。

これについて8日の閣議後の会見で根本厚生労働大臣は「専門家による鑑定結果を分析し事実関係について十分に確認する必要がある」と述べ、今後、1か月をめどに検証作業を進めるよう指示したことを明らかにしました。

そのうえで「相手国と共通認識を持った段階で、公表したいと考えている」と述べ検証の結果を踏まえ、ロシア側と協議をする考えを示しました。