国 米関税上乗せ表明に
報復の構え「対抗措置も」

アメリカのトランプ大統領が中国からの3000億ドル分の輸入品に高い関税を上乗せする措置を来月1日に発動すると表明したことに対して、中国政府は「必要な対抗措置をとらざるをえない」として報復する構えを示しました。

アメリカのトランプ大統領は1日、中国との貿易交渉に進展が見られないとして、中国からの3000億ドル分の輸入品に10%の関税を上乗せする措置を来月1日に発動することを表明しました。

これに対して中国外務省の華春瑩報道官は2日の記者会見で「大阪で行われた両国の首脳会談でアメリカは新たな関税措置を見送り、互いの立場を尊重して対等に貿易交渉を行うことで合意した。追加の関税措置はこの合意に背くもので問題の解決に全くつながらず、強い不満と反対を表明する」と述べて、アメリカ側を強く非難しました。

そのうえで「必要な対抗措置をとらざるをえない。これによって生じる一切の結果はすべてアメリカが負うことになる」と述べて、中国側も報復する構えを示しました。

さらに華報道官は「中国はいかなる脅しやゆすりも受け入れることはなく、重要な原則に関わる問題では一切譲歩することはない」と述べ、実際に追加の関税措置が発動されたとしても、今後の貿易交渉では中国側の立場を堅持する考えを強調しました。