発視察「正念場」首相
「パフォーマンスだ」枝野氏

14日、原発事故からの復興状況を視察するため福島県を訪れた安倍総理大臣は、東京電力福島第一原発が立地する自治体としては初めて一部で避難指示が解除された大熊町で新しい役場の開庁式に出席し、テープカットをしました。

続いて5年7か月ぶりに東京電力福島第一原発を訪れ、作業員に感謝状を手渡し激励しました。一連の視察のあと安倍総理大臣は記者団に対し「『閣僚全員が復興大臣である』という安倍政権の基本方針をもう一度胸に刻みながら、政府一丸となって福島、そして東北の復興を成し遂げるその日まで全力を尽くしていく決意だ」と述べました。

そのうえで「廃炉作業は一歩一歩着実に進んでいるが、まだ多くの課題があり、これからが正念場だ」と述べました。

また安倍総理大臣は、東京オリンピックの聖火リレーが福島県内から出発する際にみずからも立ち会い、復興が進む福島の姿をアピールする考えを示しました。

立憲民主党の枝野代表は、静岡県三島市で、記者団に対し、「視察自体は結構なことだと思うが、原発事故の反省と教訓を踏まえるなら、少なくとも、われわれが提出している『原発ゼロ基本法案』を議論することに積極的であるのが当然で、たなざらしにしておきながら、いくら何をやっても、パフォーマンスとしか言いようがない」と述べました。