長岡 夜空彩る“未来への希望”
- 2023年08月02日
ことし長岡市の花火大会で新しい花火が打ち上げらました。
「HOPE TO THE FUTURE ~未来へ~」
新型コロナやウクライナ侵攻などの影響が続くいまの状況から未来へ向かっていこうという思いが込められています。この花火に使われている曲を作ったアーティストの思いを取材しました。(新潟放送局 記者 豊田光司)
実際の花火がこちらです。
8月3日撮影/長岡市
新作花火 込めた思い
ドラマの主題歌などを手がけ若い世代を中心に人気を集める5人組バンド、wacciのボーカルを務める橋口洋平さんです。今回、花火に使われている曲を作りました。
wacci 橋口洋平さん
「最初はオファーが来て本当にびっくりしましたし、こんな機会なかなかないと思ったのでありがたいなと思いながら制作した」
橋口さんは5年前から長岡市で開催されている米百俵フェスに毎回、出演。そのたびに地元の花火や食べ物に触れて愛着が増したと言います。
wacci 橋口洋平さん
「花火もそうだしイベントごとをすごく大事にしていて、自分たちの街にイベントがあったり、おいしい食べ物があったりすることをすごく誇りに思っている方々が多いと思う。そこはすごくかっこいいなと思うし温かいなと思います」
未来へ 励ましの花火
長岡市民にとって花火は苦難を乗り越える象徴でもあります。昭和20年の長岡空襲や平成16年の新潟県中越地震など未曽有の事態に見舞われるたびに人々を励ましてきました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で花火大会は2年続けて中止。3年ぶりに開催されることになった去年、改めて花火で未来へ向かっていけるような気持ちにできないか。プロジェクトがひそかに動き出していました。そこで白羽の矢が立ったのが米百俵フェスに参加していた橋口さん。
曲作りの依頼が舞い込んだのです。橋口さんもコロナ禍で思うような活動ができず苦い思いを味わっていました。
wacci 橋口洋平さん
「イベントがそもそも開催されるだけでもうれしいものだと思うのでそういうありがたみをみんな知った期間だったと思う」
そういう時間を過ごしたからこそ、後ろを振り向くよりも前を向くことの大切さを曲に込めたと言います。
wacci 橋口洋平さん
「これまで本当に苦しい思いをたくさんみなさんしてきたと思うのでそれが決してよかったとは思わないですけど、それがあったからこそこれからの未来はもっとすばらしいものになるし、これからの未来は本当に明るいものなんだと明るい未来にしていくんだという気持ちを持ってもらえるような勇気が芽生えるようなそんな歌になればと思って作りました」
去年、3年ぶりに開催された花火大会。プログラムも終わり観客が帰ろうとしたそのとき。
サプライズで橋口さんが作った曲とともに花火が打ち上げられました。花火に合わせて心の奥底から力がみなぎるような曲を意識したと言います。
花火を見た人
「最後にサプライズであった花火が非常によかったですね」
花火を見た人
「涙が出そうでした」
“最後は前を向く”
そして、ことしもこの曲を使った花火が打ち上げられ、新たな一歩を踏み出していけるような歌詞が加わりました。
“さあ舞い上がれ この空を越えて さあ舞い上がれ 僕の未来へ”
橋口さんは聞く人が勇気を持ち、希望を感じられる曲になっていけばいいと願っています。
wacci 橋口洋平さん
「コロナ禍で制限のあるなかで見上げた花火もそれぞれにいろいろな思いを抱えた、いい花火だったと思うんですけど、これからの未来は明るいんだというのをみんなで信じ合っていけるようなそういうタイミングでの花火大会だと思うので最後は前を向けるようなそんな存在としてこのHOPE TO THE FUTUREがこれからも聞かれていけばいいなと思います」