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おしえて加藤さん 「真冬並みの気温」の真冬っていつ?

  • 2023年03月20日

気象予報士の加藤直樹です。NHK新潟放送局の夕方のニュース「新潟ニュース610」で平日毎日、気象情報をお伝えしています。みなさんからお寄せいただいた気象・天気に関する疑問や質問に懇切丁寧にお答えします。

「真冬並みの気温ということがありますが、真冬とはいつのことを指しているのでしょうか?」という質問をいただきました。気象情報での真冬にはちゃんと目安があります。一年で最も寒い時期の気温を下回ると「真冬並み」という表現を使っています。

基準は平年値

具体的に、新潟市の最高気温を例にみていきましょう。

上のグラフでは新潟市中央区における最高気温の平年値を1年365日分まとめています。平年値とは30年間分の気象データについて算出された平均値のことです。平年値は10年に1度更新されます。2023年現在の平年値は1991年から2020年の気象データの平均値です。グラフを詳しくみると、冬には10℃未満となり、夏は30℃以上まで上がることが読みとれます。

一番の底は1月下旬で、最高気温の平年値が一年で最も低い5.1℃になります。もし最高気温がちょうど5.1℃の日があった場合、「きょうの新潟市の最高気温は1月下旬並みでした」と表現できます。

該当する旬がないことも

ただ、最高気温が5.1℃未満になる日もありますよね。その場合、平年値にもとづいて「〇月〇旬並み」という該当する旬に基づいた言い方が出来なくなってしまいます。そこで登場するのが「真冬並み」という表現になります。

日々の最低・最高気温について該当する旬がない場合、気象庁のホームページでは「最も寒い時期を下回る」と表示されますが、テレビなどの気象情報では「真冬並み」と、言い換えられています。

また新潟市の場合、最高気温の平年値が最も高くなるのは8月上旬で31.4℃です。この気温を超えると、「真夏並み」という表現が使われることになります。

また、該当する旬の基準になる平年値は地域によって異なるため、真冬並みや真夏並みの気温は地域によって異なることになります。たとえば最高気温5℃は新潟では真冬並みになりますが、北海道の札幌だと3月中旬並みになります。

真冬並みと真冬日の違い

「真冬並み」と似ている表現に「真冬日」があります。真冬並み真夏並みと違って、真冬日や真夏日という言い方には全国共通の基準があります。

最高気温が25℃以上が夏日、30℃以上が真夏日、そして35℃以上が猛暑日です。そして最低気温が0℃未満で冬日、最高気温が0℃未満で真冬日となります。

気象情報には沢山の表現が出てきますが、ぜひ意識して聞き分けてみてください。

今回の答え

一年で最も寒い時期の気温を下回ると「真冬並み」

「教えて加藤さん」天気の疑問・質問募集中!
どうしてこんな天気になるの?気象情報でよく聞く「○○」ってどういうこと?
「新潟ニュース610」で気象情報を担当している加藤直樹キャスターが、みなさんの天気の「?」=疑問・質問にお答えします。質問はコチラから。

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