宮崎の横断歩道・塗り直しの基準は?県民の疑問を徹底調査!
- 2022年04月14日
濵砂哲也さん(投稿者)
「横断歩道や道路の白線が薄くなっているところが多くあります。どのような基準で塗り直しているのでしょうか?」
一口に白線といっても国道は国の管理、県道は県の管理、市道は市の管理になっています。そこで今回は新学期が始まったばかりの4月ということで、警察が管理している「横断歩道」に焦点をあてて「てげ探」してきました!
横断歩道の塗り直しの基準は?
教えてくれたのは宮崎県警察本部・交通規制課の内村管理官です。
目安となるのは横断歩道の「摩耗率」です。さらに、日常のパトロールや毎年4月と5月に行う定期点検、住民から寄せられた要望をもとに見直しをしています。
摩耗率はどのように判断していますか?
警察官による目視の点検を実施しています。
それだと見る人によって判断が分かれたりしませんか?
経験を積んだ職人なので大きく誤差が生じることはないと思います。ただ、一人一人の感覚によって若干のずれはあると思います。
そんな中、県警察本部は2021年11月に摩耗率を機械が判断してくれるソフトを導入しました。
横断歩道の写真を撮ってパソコンに読み込むと、黒い部分がピンク色に変わります。白線の中でピンクに変わったところが摩耗、つまり黒いアスファルトが出ている部分です。このソフトを活用するで、主観的ではなく客観的に判断が可能となります。この横断歩道の摩耗率は「35.4%」でした。
警察では目視とこのソフトを使って県内の横断歩道1万5000か所を分析。摩耗率によって5つのランクにわけて塗り直しの基準を決めています。61%以上摩耗している「ランク1」と「ランク2」の横断歩道が塗り直しの対象です。2021年度、塗り直されたのは1600本ほどで全体のおよそ1割でした。
警察では塗り直しの対象外の「ランク3」だとしても、事故が多発している場所などは優先的に塗り直すなど、1つ1つ判断しているということでした。
ところで、投稿者の濵砂さんが気になっていたという横断歩道はこちら。
この横断歩道を警察に聞いたところ、8割近くまで白線が消えているので、塗り直しの候補になるとのことでした。
横断歩道の新対策 目立つ横断歩道へ
横断歩道をさらに目立たせる新たな対策が県内でも進んでいます。宮崎市霧島1丁目の横断歩道も2022年度中に、上の写真のように白と緑の2色に塗り変えられる予定です。
12年間横断歩道で見守り活動を行う竹田さん。横断歩道近くに歩行者がいても、止まらない車がいることを危険に感じていました。
竹田達則さん(12年間見守り活動を行う)
ここは車が多いからですね。そうすると反対側から来る車がありますね。それが止まらないんですよ。ここへんまで来てれば、向こうはシューッと通過していく。遠くからも横断歩道が分かることでまず減速する。できれば早く塗り変えてもらえるとありがたいです。
警察は県内27か所で2色に塗り変える対策を取ることを決めています。
横断歩道や道路の白線を一気に塗り直すことは難しいですが、信号のルールを守ることや横断歩道の前では止まるなど、こうした当たり前のルールを守ることが大事です。事故を一件でも減らすために、安全運転を心がけたいですね。
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