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無理なくできる ごみを減らすヒント

毎日の生活で出るたくさんのごみ。中でも問題となっているのがプラスチックごみです。
プラスチックは製造の際に化石燃料を大量に消費したり、焼却時に二酸化炭素を排出したりします。
また、プラスチックごみは海洋汚染を引き起こすなど環境に大きな負荷をかけているといわれているのです。

地球にやさしい取り組みを紹介する番組「Ethical Every Day」の進行役を務め、自らもごみを減らすため努力を続けているエバンズ亜莉沙さんに、日々の生活でごみを減らすヒントを伺いました。
(BS1「Ethical Every Day」取材班)

ごみを減らすヒント「長く使う」

日本のごみの総排出量がどのくらいかご存じですか?環境省によると、実はその量は4167万トン。東京ドームに換算すると約112杯分にもなります。

こうした現実を変えていきたいと、エバンズさんは定期的にごみ拾いをするなどごみを減らすためのさまざまな活動に取り組んだり、環境に配慮した経済活動を広めるための企業へのアドバイスを行ったりしています。

「エシカル・コーディネーター」のエバンズ亜莉沙さん
エバンズさん

「大切なのは、『何か特別なことをしなくては』とプレッシャーを感じるのではなく、日々の暮らしの中でごみの問題に少しだけ意識を向けることです。」

番組収録時に見せてくれたのは、長年愛用しているというマイカップ。エバンズさんは誰でも無理なくできる"ごみを減らすヒント"を教えてくれました。

エバンズさん愛用のマイカップ
エバンズさん

「例えばコーヒー屋さんにマイカップを持参して、使い捨てのプラスチックカップの代わりにマイカップに入れてもらうだけで、廃棄されるごみを減らすことができます。

スーパーで買い物をするときにマイバッグを持参することも大切です。せっかくバッグを買っても2、3回しか使用しないのであれば、環境にやさしいとは言えません。お気に入りのバッグを長年使い続けることが大切です。

多くのごみの発生を抑えることができ、サステナブルな社会に少し近づくことができます。」

国境なき海洋プラスチックごみ問題

今、特に注目されているのが海洋プラスチックごみ問題。環境省などによると、海を漂うごみの7~8割は街に捨てられたごみが川をたどって、海まで流れ出たものと考えられています。

その合計は1億5000万トンに上るとされていて、そこに毎年少なくとも800万トンのプラスチックのごみが加わると言われているのです。

表参道でのごみ拾いの様子(2022年7月)

エバンズさんは自身のSNSで呼びかけをして、仕事仲間や友人と各地の海岸などでごみ拾いを行っています。

エバンズさん

「海岸には日本からだけでなく、さまざまな国のごみが落ちています。つまり、このごみ問題には国境がないのです。

以前、西表島のビーチに行ったことがあります。西表島は台湾から近く、海流の影響もあり、台湾のごみが海岸沿いに打ち寄せていました。逆に日本のごみが台湾に流れ着くこともあるそうです。

そんな中、素敵だなと思ったのは、台湾の方たちと西表島の方たちがコラボレーションして一緒にごみ拾いイベントを開催しているということです。

私たちが直面している問題を一緒に解決するために国や地域を越えて協力することは、本当に素晴らしいことですし、世界的な課題であるごみ問題を解決する上での大きなヒントだと思います。」

廃棄される傘をアップサイクルしたバッグと

ごみをおしゃれに生まれ変わらせる

環境に配慮したうえで、ごみをどのように処理していくべきなのか。最近では「3R」という言葉も生まれています。

ごみの発生抑制(リデュース: Reduce)、再使用(リユース:Reuse)、再利用(リサイクル: Recycle)を通じて、ごみを減らしていこうという取り組みです。こうした中、いま注目されているのが新しいアイデアやデザインを加えて、より価値の高い商品に生まれ変わらせる“アップサイクル”です。

エバンズさんがこの日使っていたバッグは廃棄される傘からアップサイクルされた物、こちらもまたエバンズさんが愛用している製品です。

番組でも廃タイヤで作られたサンダルを紹介しましたが(こちら→バリ島発!ごみ問題に立ち向かえ)、エバンズさんはごみをごみとして見ないことで、ごみを作り出さないようにできると考えています。

エバンズさん

「私たちはいつも小さなビニール袋は1回しか使えないものだと考えがちですが、実際には何度も再利用できます。このバッグや番組で紹介したサンダルのように、ごみを原料として用いることで新しい製品を生み出すことが出来るかもしれません。

当たり前を疑っていかないといけない時代になっている気がします。」

日頃からごみを出さない暮らしを心掛けているエバンズさん。最後に、ごみを減らす取り組みには“柔軟な心”を持つことも大切だと教えてくれました。

エバンズさん

「例えばイベントなどで大勢の人に飲料を配る際には、衛生上の問題からペットボトルの方がふさわしいということもあると思います。かたくなにごみをゼロにしようと取り組むのではなく、状況に応じて柔軟に対応することも、活動を長続きさせていく上で必要です。

ほかのものより自然にかえりやすい素材のものを選んだり、リサイクル率が高い製品を選ぶなど、その状況の中でできることもあるかも知れません。

日々の暮らしの中で、 この場面は“使い捨て”でないといけないのかな?と、一度立ち止まって考えてもらうことで、きっとごみは減っていくのだと思います。」

ちなみに、私は、お米が入っているような袋もごみ袋として使うことができるのだと最近気が付きました。ごみだと思って捨てていたものでも、使うことができるという発想になれば、あらゆるものが代用できるかもしれないと思いました。

あなたがごみを減らすためにやっていることはありますか?ぜひコメント欄で教えてください。

BS1「Ethical Every Day」

地球環境にやさしい暮らし方のヒントを発信。

担当 地球のミライの
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みんなのコメント(2件)

感想
ほのか
2023年3月10日
とても分かりやすかったです。
海にはプラスチックが1億3500万トンあることが知れました。
みんなで協力して、海の生き物だけでなく地球すべての生き物を助けたいです。
感想
ユウノスケ
40代 女性
2022年10月22日
コロナ禍で、自治会からの回覧板で、マスクを捨てる時は二重にビニール袋に入れてください。とあった。感染を防ぐためにだ。ゴミ処理してくださる方たちに感謝しつつ、ビニール袋削減と言われる中で、二重にビニール袋に入れるという事に戸惑いがあった。それでも、コロナ感染を防ぐために、今も二重にビニール袋を使っている。この記事を読んで、どこかで、削減しなければと思った。