ピルの避妊効果・メリット、副作用まとめ 失敗したときの対処法も

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主な避妊法

主な避妊法

主な避妊の方法には、コンドーム、ピル(経口避妊薬)、緊急避妊法があります。このうち、女性が主体的に使えて、避妊効果が高いことから、WHO(世界保健機関)も若い世代の避妊法としてピルを推奨しています。ただ、日本ではピルの普及率は高くありません。16歳から22歳の女性5人に、ピルについて聞いてみました。

Q:ピルを使ったことはある?

Q:ピルを使ってみたいと思う?

もっと知りたい!ピル

もっと知りたい!ピル

ピルのこと、興味はあるけど、よくわからない・・・そんな人が多いようです。
ピルには、黄体ホルモン卵胞ホルモンという2つの女性ホルモンが含まれています。これが脳の下垂体に作用し、卵巣から排卵が起こらないようにします。そのため、妊娠を防ぐことができるのです。

ピルを正しく服用すれば、妊娠する確率はわずか0.3%です。一方、コンドームは、正しく使えば妊娠する確率は2%ですが、正しく使用していなかったり、外れてしまうケースも多く、その場合、妊娠する確率は18%まで上がってしまいます。

費用は診察代と薬代を合わせて1か月2000円~3000円程度です。カップルで受診して、2人で半額ずつ出し合うケースもあるそうですよ。

婦人科など、医療機関を初めて受診すると、通常、受付で問診票を渡されます。そこに「ピルがほしい」と受診の目的を記入すれば、医師や看護師が診察時に相談に乗ってくれます。受付など、人目のあるところで「ピルをください」と言う必要はないので、恥ずかしがらずに受診してみましょう。

そんなことはありません。むしろ、ピルを服用すると月経痛が軽くなったり、月経血の量が少なくなる、子宮内膜症などの病気を予防できるといったメリットがあります。

ピルをのみ始めた時期には、軽い吐き気、頭痛、少量の出血などの副作用が起こる場合があります。ただ、ほとんどの場合、2~3か月で治まります。また、「ピルをのむと太る」と心配する人もいますが、現在のピルは用量が少ないため、ピルによって体重が増えることはありません。ただし、ごくまれに静脈の中に血の塊ができる「血栓症」が起こることがありますので、ピルは医療機関で適切に処方してもらいましょう。

避妊に失敗!そんなときは・・・?

避妊に失敗した、避妊をしなかった・・・そんなときに行われるのが緊急避妊法です。
性交後72時間以内に緊急避妊薬(アフターピル)を1錠服用すると、高い確率で妊娠を阻止することができます。いわば、避妊の最後のとりでです。費用は全額自己負担で、医療機関によって金額が異なりますが、1万5000円程度のことが多いようです。ただし、性犯罪被害にあった場合は無料で処方してもらえます。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。

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