クラミジアや性器ヘルペス、梅毒などの性感染症 口やのどの粘膜からも感染

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性感染症とは?

性感染症とは、性行為、あるいはオーラルセックスなど性行為に類似する行為によって起こる感染症全体を指す言葉です。STI (Sexually Transmitted Infections)、STD (Sexually Transmitted Diseases) とも呼ばれます。
番組では、16歳から22歳の女性5人に集まってもらい、ふだん性感染症を意識しているかどうか聞いてみました。

Q:性感染症 意識してる?

一般的に、性感染症が原因で不正出血が起こることはあまりありません。むしろ、若い世代の不正出血では、ホルモンバランスの乱れ子宮の入口がびらんして性行為の刺激により出血することなどが原因として考えられます。ただ、子宮や膣(ちつ)の病気が原因の場合もありますので、不正出血が続く場合は、1度婦人科で相談してみましょう。

主な性感染症

主な性感染症

クラミジア

日本で最も感染者の多い性感染症。感染しても無症状のことが多い。不妊症の原因になることも。
クラミジア・トラコマチスという細菌が感染することで起こる。

性器ヘルペス

性器に水ほうができる。単純ヘルペスウイルスが感染することで起こる。1度感染すると、神経節に潜伏し、再発しやすい。

性器ヘルペス・口唇ヘルペスについてはこちら

尖圭コンジローマ

性器にイボができることがあるが、自覚症状がない場合も多い。ヒトパピローマウイルスが感染することで起こる。

淋病(淋菌感染症)

男性は性器から黄色のうみが出ることが多いが、女性は自覚症状に乏しい。菌が骨盤内に侵入した場合、腹膜炎を起こすことも。淋菌が感染することで起こる。

梅毒

初期には、感染部位にしこりができることがあるが、気がつかないことが多い。しかし、感染から3か月ほどで特徴的な発疹、3年ほど経過すると「ゴム腫」と呼ばれる肉芽腫ができたり、神経が侵されたりすることがある。ここ数年、爆発的に患者数が増加。とくに20代前半の若い女性での感染拡大が問題になっている。梅毒トレポネーマという細菌が感染することで起こる。

梅毒についてはこちら

HIV/AIDS

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染後、数年~10年以上の症状のない期間を経て、AIDS(後天性免疫不全症候群)を発症する。現在は治療薬があり、薬をのみ続けながら日常生活を送ることができる。

梅毒患者数

もっと知りたい!性感染症

そんなことはありません。むしろ、感染しても自覚症状がないことが多いのです。とくに、初期はほとんど症状がありません。そのため、感染していることに気づかず、相手にうつしてしまい、どんどん感染が拡大してしまうのが、性感染症の怖さです。性感染症は検査を受けてみないと感染しているかどうか分からないと覚えておきましょう。

性感染症というと、性行為(性器と性器の結合)でうつると捉えられがちですが、じつはほとんどの性感染症はオーラルセックスによって、口やのどの粘膜からも感染します。とくにクラミジア、ヘルペス、淋病、梅毒は要注意です。現在、クラミジアと淋病は、4割がオーラルセックスからの感染と言われていて、国も啓発に力を入れています。

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詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。

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