
画像提供:国立感染症研究所
新型コロナの感染拡大は私たちの生活を大きく変えました。糖尿病の人は病気とどう向き合えばいいのでしょう。
感染に注意しつつ 必ず適度な運動を

新型コロナの流行が始まると、糖尿病の患者さんの多くは「感染がとても怖い」と言い、ほとんど外出しなくなってしまいました。しかし、運動不足は糖尿病にとってきわめて深刻です。「気がついたら糖尿病が悪化していた」という人も少なくありません。
感染には注意しつつ、安全に運動できる場所や時間を見つけてウォーキングなどを実践してください。室内でこまめに体を動かすだけでも効果はあります。
血糖コントロールこそコロナ対策
糖尿病は新型コロナの重症化リスクの1つとされているので、患者さんが不安になるのも当然です。ただし、重症化リスクが大きいのは血糖コントロールが良くない場合です。血糖コントロールが良ければ、過剰に心配することはありません。
糖尿病の人は、今こそ生活習慣の改善に心がけましょう。薬を使っている人は、薬をしっかり続けてください。血糖値を良好にコントロールすることこそ、糖尿病の悪化を防いでコロナを重症化させない一番の対策です。
オンライン診療も行われている

糖尿病などの生活習慣病の患者の場合、新型コロナの感染を防ぐため、多くの医療機関が通院回数を減らすようになりました。医療機関によっては、月に1回だった通院を2〜3か月に1回に変えているケースもあります。こうした変化のなか、懸念されるのは患者が勝手に受診を控えてしまうことです。通院の回数が減ったとしても、糖尿病の治療自体を怠ってはいけません。
最近では、一部の医療機関でオンラインによる診療も行われています。患者は自宅などから電話やインターネットを使って医師の診療を受けられます。これなら通院による感染リスクが避けられ、患者の時間も節約できます。
自己管理がカギ
ウィズコロナ時代、「患者の自己管理」がますます重要になります。毎日の生活の中で、食事や運動の対策を楽しみながら続けてください。コロナ禍というピンチをチャンスに変えて糖尿病を改善していきましょう。