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湯浅 誠さんからのメッセージ《家計を見直し 生活再生へ》

2013年01月26日(土)

1/28放送の
シリーズ貧困拡大社会 家計を見直し 生活再生へ
にご出演の湯浅 誠さんに収録の感想を聞きました。

20130128_yuasa.jpg
湯浅 誠さん
(反貧困ネットワーク事務局長)

 

Q.本日の収録の感想を聞かせてください。

グリーンコープ「生活再生相談室」による
生活再生のための資金貸し付けや、
家計指導の取り組みは前から知っていたのですが、
今回の番組で個々の相談現場の状況を
実際に見ることができたので良かったです。

また就労支援にも取り組まれていて、
(VTRを見る限り)かなり突っ込んだところまで
真摯に行っていらっしゃるなという印象を受けましたね。

 

Q.コープで就労支援まで行うということについて、
湯浅さんはどうお感じになっているのですか。


その必要性がもはや生じている、ということですよね。
コープ(生協)はもともと、
「食」の安全・健康というところから始まって、
それから現在のような生活再生事業にも取り組むようになり、
家計支援、さらには就労支援も、というように
その活動の範囲が広がっていったわけなんですよね。
他にも障害者支援なども現在では行っている。
いずにせよ、生活が大変な人が増えてきてしまったということと、
それから番組でも言っていましたけど、
そういう行き詰まってしまっている人たちが
現在の状況から抜け出せるための「出口」を
社会がつくらなければいけないということと、
強く意識されているのでしょう。
融資、家計支援、そして一般就労と、
出口に向かうためのステップを
社会の中でひとつひとつ用意していこうという
トライアルだと思います。
また、そうした試行錯誤が、全国のいろんなところで
今まさに始まっているところだと私は感じています。

 

Q.スタジオで「貧困の人が増えることは社会の損失だ」
という話をされていましたが、
そういった考えがより社会の中で共有できれば良いですね。


そうですね。貧困の状態にある人たちを目の前から切り捨てても、
その人が社会から消えるわけではないわけですし、
結局のところその問題は生活保護の費用負担など
いろいろなかたちで自分に返ってくるわけです。
ですから、いつも言っていますが、
同じ社会に暮らすというのはそういうことなんだと理解して、
みんなで向き合うことが必要だと思います。

 

シリーズ貧困拡大社会『家計を見直し 生活再生へ』
2013年1月28日(月) 夜8時~8時29分 Eテレ
         2月4日(月) 午後1時5分~1時34分 Eテレ(再放送)


コメント

2月5被午後の放送を看ました。
いつも思うのですが、稼動世帯や若者の貧困と社会の富の偏り、特に高齢者偏重がリンクされて報道されていません。ここを対比すると、いかに社会の政策がおかしいか、よくわかると思います。貧困は貧困問題だけ、高齢者や障がい者の社会福祉はそれだけでと取り上げると、何が正しい方向か、が問題提起されないままです。おかしいです。
 私は、地域社会で生活するヘルパーですが、生産性のない世帯をこれだけ、これだけ手厚く社会保障で保護しておいて、それを支える世代は囲うな労働な明け暮れ、結婚もできない、未来など無いのです。

投稿:智子 2013年02月05日(火曜日) 13時40分

グリーンコープさんが行っている「生活再生相談室」の様子、興味深かったです。
この手の支援者というのは、個々の事情を考慮することなく、「とりあえず、何でもいいからチャレンジしてみなよ!」と軽いノリでアドバイスする方が多く見受けられますが、俗にいう「ブラック企業」への就労はかえって仕事が長続きしない、といったアドバイスは現実に即したものだと思います。
しかしながら、リサイクルセンターでの就労支援に関しては「やっぱりこうなるのか・・・」と残念な気持ちになりました。
この手の就労支援はよそでも行われていますし、働かされているにもかかわらず賃金が支払わない事例も多いため、困窮者の間では不満もくすぶっているそうです。
都道府県別に定められた最低賃金分は支払うなど、支援の適正化を強く望みたいです。

投稿:閏年歌 2013年02月02日(土曜日) 14時26分