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湯浅 誠さんからメッセージ(1) 『相次ぐ若者の過労死』 

2012年10月19日(金)

10/22放送の「シリーズ貧困拡大社会 相次ぐ若者の過労死」
ご出演いただいた湯浅 誠さんに収録の感想を伺いました。

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湯浅 誠さん
(反貧困ネットワーク事務局長)

 

 

 

Q.過労死がテーマでしたが、収録を終えていかがでしたか?

改めて感じたのは、社会保障の問題と労働市場の在り方との間には
相関関係があるんだということです。

なぜならば、労働市場が過酷だと社会保障で
受け止めなければならない人が増えるし、
反対に労働市場が健全に動いていれば負担は軽くなりますよね。

なので、働く現場がこの状態のまま続けば、
社会が背負わなければいけない「ツケ」がもっと大きくなる日が来るぞと
警鐘を鳴らしたいです。

また過酷な労働環境で仕事をさせるということは、
企業の長期的な利益を失うことにもつながっているんだと
理解してほしいと強く思います。

 

Q.一般的に「最近の若者はどうなっているんだ」
「会社を3年以内に辞める人が多い」
と語られることが少なくない現状をどう思いますか?

見方がずれていると思うんです。

番組で紹介した人たちはみんな
「過酷な労働条件のせいでうつになっている。
それでもなんとかこの会社に残りたいので働きに行く」
という状態で仕事を続けていて、
それでとうとう力尽きて辞めざるをえなくなっていました。

要するに若者が3年以内に辞めるのではなく、
企業が3年以内に辞めさせてしまっているんです。

それは、辞めていった若者が我慢強くなかった、
で済む問題ではありません。

職場の状況がそこまで酷くなっているということなんです。

そういった企業はすでに企業としての持続可能性が
失いつつあるのではないかと思います。

 

コメント

日本においてみれば、湯浅さんの言うことは正しい
ですが、ボーダレスのグローバル社会においては、日本という国内だけで考えると、その問題の根本が見えてこない
いま、過酷な労働条件の引き金は、中国であると思う。

つまり、日本に居ながらにして、中国の労働者と同レベルで競争を強いられるわけで、
そうした状況かにおいては、人件費削減のターゲットになりやすい、若者達にしわ寄せが行っている過ぎない
まだ、社内で中堅クラスの、人達の人件費を半分にして、そのリソースを、若者達に回せば、まだ、改善するのではないかと思う

ただ、あまり現実的な話ではないが
そこにTPPによる、一種のブロック経済圏が確立すれば、この問題は多少改善するのではないかと期待している

この辺の、分析は、佐藤優さんによるものであるが、
その分析は、非常に的を得たものではないかと感じている

投稿:Sara 2012年10月24日(水曜日) 18時35分

10年以上IT業界で働いていますが、近年正社員と契約社員の待遇に差がなくなってきていると感じます。
契約社員の待遇がよくなったのではなく、正社員の待遇がどんどん悪くなっています。

短期雇用ではないのに健康保険証を発行するのは2,3か月経ってから、仕事が無ければ自宅待機させ給与はその分引かれる、36協定などあって無いようなもの、2重3重下手すれば5重派遣は当たり前、等々。
ある程度は法律があっても、罰則がないために平気で上記の待遇をおこないます。
中には「今時当たり前」などと開き直る悪質な経営者もいます。

安い賃金で長時間勤務ができるとなったらやはり若者を求めることが多く、それに耐えられなくなった若者や同年代を自分もたくさん見てきました。
グッドウィルの時のようにIT業界にもっと規制を厳しくし、彼らが”普通に”働けるような社会ができることを強く望みます。

投稿:ITエンジニア 2012年10月24日(水曜日) 17時50分

湯浅誠さんの言われるように過労死に至る働かせ方は企業にも国にも損失となると思います。
貧困を増やすのか減らすのかを選挙の争点にしたいと思います。

以下この番組の感想文です。
http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/etv-c20c.html

投稿:大津留公彦 2012年10月22日(月曜日) 23時56分

10/22放送の「シリーズ貧困拡大社会 相次ぐ若者の過労死」を見ましてSEの過酷さで衝撃と共感を得ました。

私自身、SEでありましたが、やはり、業界の過酷さやパワハラの横行に失望し、メンタルの分野の勉強をして精神に苦しんでいる方々のお役に立ちたいと考えています。

若くして志があったにも関わらず、過労死や精神障害になった人たちの無念さに涙しました。

もし、許されるならば、起業されている方とメールでの連絡をしたいのですが、よろしくお願いします。

私は、精神保健福祉士を保有し、産業カウンセラー講座を、今年、受けました。

投稿:カウンセラーの勉強中 2012年10月22日(月曜日) 23時36分