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川原恵子さんからのメッセージ

2012年09月25日(火)

9月25日放送の「“生きる力”を取り戻す」にご出演いただいた
川原恵子さんに収録の感想をお聞きしました。



≪川原恵子さん(東洋大学講師)≫

Q.収録を終えて、いかがでしたか?

  福祉の関係者でも「婦人保護施設 ※1」と聞いて
  ピンと来ない方が多い中で、
  「女性の貧困」というテーマの中で取り扱ってくださったことは
  とても感謝しております。
  (スタジオで)もっといろいろと伝えたいこともあったなと思いながら、
  改めて、私も一歩ずつ研究を深めていきたいなと思いました。
 

Q.今回どんなことが伝わればいいなと思いながら収録に臨みましたか?

  社会福祉は、例えば児童、障害者、高齢者というカテゴリーで捉えられる
  ことが多いんですけども、女性の問題が難しいのは、
  女性の一部の方に、特に深い貧困があり、
  そしてそれが様々な社会の構造の中に取り込まれてしまっていること
  なんですね。
  なかなか1人ではそこから抜け出せない上に、
  ご本人のダメージはとても大きく、
  もう一回社会と関わっていこうとするとき、
  非常に丁寧な支援が求められているということが伝わればいいなと思います。
 

Q.そういう問題が見えていないということなんですね。

  そうですね。
  だから、中には保護されて支援とつながり、
  初めて精神科にかかる方もいらっしゃるし、
  そこでどうやら知的の障害があるんじゃないかってことが分かって、
  療育手帳を取得されるというような方もいる。
  障害者カテゴリーに必ずしも入っていないような方で、
  でも生活していくことはすごく困難があるという問題は
  やっぱり福祉もなかなか入っていけないところなので、
  まずは、社会の中でこういう問題があるんだっていうことを理解して、
  それに対する支援、人のことではなくて自分のこととして
  考えていかなければいけないと思います。
 

※1 「婦人保護施設」:国・自治体、民間団体が運営する、女性支援の機関。
    手持ちの金がない、住む場所がないといった生活困難を抱え、
    行政が保護が必要だと認定した女性を受け入れ、
    自立に向けた支援を行っている。

 

シリーズ貧困拡大社会 行き場をなくした女性たち
9月24日(月) 午後8時~8時29分 Eテレ 
10月1日(月) 午後1時05分~1時34分 Eテレ (再放送)


シリーズ貧困拡大社会 “生きる力”を取り戻す
9月25日(火) 午後8時~8時29分 Eテレ
10月2日(火) 午後1時05分~1時34分 Eテレ(再放送)

コメント

25日の「婦人保護施設」の放送を興味深く観させて戴き、「貧困」の根の深さを痛感させられました。
しかし、当事者の皆さんのエピソードよりも「施設」や「支援員」
の方に視点があったように感じました。
もう少し、当事者の皆さんの心の闇や、何かしら持っているであろう希望について掘り下げて欲しかったです。

投稿:みのりん 2012年09月26日(水曜日) 21時47分