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【出演者インタビュー】荻上チキさん「ボランティアが"公助"を削る理由付けにされないように」

2014年05月28日(水)

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5月28日放送(6月4日再放送)
WEB連動企画 どうなる?私の介護保険 反響編
にご出演の荻上チキさんにメッセージをいただきました。

 

《荻上チキさんプロフィール》

1981年生まれ。評論家。ニュースサイト「シノドス」編集長。メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し分析。著書に『ウェブ炎上』『ネットいじめ』『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』など。

 

 

――荻上さんは今回の介護保険制度の改正をどう見ていますか。

これだけ大きな変更をする制度改正なんだけれども、野党から強行採決だという批判があるように、制度改正の流れ自体がとても速かったなと思いますね。

そして、制度移行に3年間のモラトリアムを設けているとはいえ、やはり地域格差は出てくるだろうと思います。それをわかった上で、第2の矢、第3の矢をどうするのか、そして一定所得以上の方は自己負担率が2割になるということですが、その線引きのラインは本当に妥当だったのかなども含めて、まだまだ議論が必要だったように思います。

これから3年経つと地域ごとに差が生まれてくると思いますので、番組を見ている方も「こうしたほうがいいんじゃないか」とか、「これで困った」ということを積極的に情報発信してほしいですね。

 

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――ボランティアの力というのも大切になってきますが、どこからどこまで頼るのかということも考えていかなければいけません。

ボランティアが良い・悪いではなく、重要なのはその意味をどう捉えるかということですね。国などが施策を行った上で、それでも足りない部分をボランティアで埋めるのであれば非常に重要だし、ボランティアだからこそできることもたくさんあると思います。

一方、最近の削減路線のなかで“ボランティアありき”の施策を進めて、「国はここまでしかやらないから後はボランティアで」というような先行モデルとして活用されることもありえるわけです。

ボランティアはもっともっと増えて欲しいし、それ自体はいいことだと思いますが、自助や共助というのが強調されて、公助を削る理由付けに使われる危険性もあることを理解してほしいですね。

 

◆2014年5月28日(水)夜8時 (再放送:6月4日(水)午後1時5分)
WEB連動企画 どうなる?私の介護保険 反響編
   

◆5月特集<どうなる?わたしの介護保険>
本放送:夜8時00分~8時29分
再放送:午後1時5分~1時34分

第1回 サービスが使えない!? ―制度改正の波紋―
2014年5月 6日(火) 再放送5月13日(火)

第2回 引き出せるか?“地域の力”
2014年5月 7日(水) 再放送5月14日(水)

第3回 “地域包括ケアシステム”って何? 
2014年5月 8日(木) 再放送5月15日(木)

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