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【出演者インタビュー】松本俊彦さん「愚痴ったり、助けを求めたり、相談できる相手を見つけてほしい」

2014年09月10日(水)

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9月11日放送(9月18日再放送)
シリーズ 20代の自殺
第3回 “自傷行為” 生きるために傷つけて・・・
ご出演の松本俊彦さんにメッセージをいただきました。

 

《松本俊彦さんプロフィール》

国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所

 

 

 

――番組では自殺のリスクが高いとも言える「自傷行為」を繰り返す若者たちに寄り添い、そこから抜け出すためのヒントを探りましたが、収録はいかがでしたか。

VTRに出演してくれた自傷行為をしてしまう女の子たちの頑張って生きている姿に感激しています。自傷行為で悩んでいる人はたくさんいるのですが、なかなか声をあげてくれないんですよね。でも、今回勇気を出して声を聞かせてくれたことに、本当にありがとうと思いました。

それから小島慶子さんの過食嘔吐のお話は、当事者の生のお言葉なのですごく迫力があり、圧倒されました。

 

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――自傷行為をしてしまう人と向き合うときは、どのようなことを大切にしていますか。

とにかく自分の考えを押し付けないよう注意しています。自傷行為を繰り返している人たちは、親や友だち、あるいは周囲の人からいろんな考えを押し付けられ、決めつけられてきたんです。だから、援助する者が考えを決めつけたり押し付けたりすることがないようにしています。

それから、「頭にきた」とか、「やぶ医者!」とか、そういう文句を言いやすい環境をつくりながら治療を進められたらいいなと思います。どうしても「怒りの言葉」を飲み込んでしまう人たちなので、飲み込まないで済むよう心がけています。きっとそういうふうに感情が出せるようになった延長線上に、困った時に自分を傷つけるのではなく、言葉でSOSを求められるようになるというゴールが見えてくるのではないかと思います。

 

――VTRに出演してくれた女性は、自分の居場所や役割を見つけることで自傷行為を減らしていくことができたと話していましたが、それを見つけるためにはどうしたらいいのでしょうか。

ひとつは、自分の考えを押し付ける人、過度な期待をする人、話を聞いてくれない人たちから少し距離を置いてみましょうということ。そして、自分の格好悪いところとか、冴えない部分を受け止めてくれる人の近くに行きましょうということです。

 

――視聴者の方にはどのようなメッセージを伝えたいですか。

自傷行為をする人は少なくありません。身近な現象です。ですから、偏見を持たないでほしいと思います。どう接していいかわからないという方は、まずは「普通」に接してあげてください。そのことを一番に伝えたいですね。

 

――当事者の方にはどのようなことを伝えたいですか。

自傷行為をしながらでもこれまで生きてきたというのはすごいことです。腕に残された傷は決して恥ずかしいことではなく、一人で戦い続けた、まさに「戦士の傷跡」といってよいでしょう。でも、これからは少し肩の力を抜いて、愚痴ったり、助けを求めたり、相談できる相手を見つけてほしい。そういう勇気を持っていただければ嬉しいです。

 

 

◆放送予定
[Eテレ・ハートネットTV]
 本放送:夜8時00分~8時29分
 再放送:翌週午後1時5分~1時34分
2014年9月9日(火)  第1回 生きる力を奪う 生い立ちのトラウマ
2014年9月10日(水) 第2回 追い打ちをかける“社会の壁”
2014年9月11日(木) 第3回 “自傷行為” 生きるために傷つけて・・・
2014年9月24日(水) 反響編

[総合テレビ]
2014年9月12日(金) ハートネットTV +  生きるためのテレビ
 24時10分~25時25分


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コメント

誰に声かければいいのかわからない。

誰にも話せない。

話そうとすれば離れるだけ。

しにたいぜよ

投稿:ニックネーム 2015年06月04日(木曜日) 14時31分

生きづらさは恥じゃない!!

投稿:ミカン男 2015年03月27日(金曜日) 23時25分

松本さんの「(相談を受ける側が)自分の考えを押し付けない」というおこたえがうれしかったです。

安易な励ましや説教をする人の気持ちもわかってあげて、と普通の人ならこう言うところを、「そういう人たちとは距離を置いて」もいいんだ、と言ってくださったのがうれしいです。

映画監督の方は、違う国の問題を語っているというか、抽象的な言葉が多かったですが、松本さんや小島さんの意見がとても参考になりました。

投稿:ただ 2014年09月24日(水曜日) 01時25分

私は、立ち直った側の人間、だと思いたいです。
高校生の頃、リストカット、不登校、自殺未遂、もう親も私のこと早く死んでくれって思っていたに違いない。
本当に辛い時間でした。
10年たち今は健康なそぶりで働いていますが、普通でなければいけない、という社会のプレッシャー、社会に適合しようとして、きゅうきゅうに押し固めているのでなんとかやってこれています。
腕の傷は残っていて、いつ誰に何を言われようとおかしくないので長袖ばかりです。
それでも、生きていて良かった、あの時死ななくて良かったと思います。こんな世の中でも。

投稿:まいあ 2014年09月12日(金曜日) 03時36分

自傷行為によって、自分を何とか救われたい自分を何とか助けたい懸命に生きることへの姿勢が何とかその子ととって傷みのない未来へいける事望みます。この世に必要の無い命は無いと思います。呼吸をしているだけで意味があると私は思います。

投稿:芽吹き花子 2014年09月11日(木曜日) 20時29分

あたしも中学生の頃色々ありました。
すごく辛かったです。クラスのみんなが敵にみえて

投稿:Riku 2014年09月11日(木曜日) 20時27分