クローズアップ現代

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2017年9月28日(木)
都市に広がる“所有者不明土地” あなたの実家も要注意!?

都市に広がる“所有者不明土地” あなたの実家も要注意!?

この土地、誰のもの?登記簿上で所有者がたどれない“所有者不明土地”が増え続け、その総面積は九州の広さを超えるという衝撃的な推計が今年6月に発表された。かつては山間部に多いとされたが、今や都市部にも広がり始め、私たちの生活をおびやかそうとしている。所有者がわからない土地のせいで、崖崩れが直せない、道路を広げられない…いったいなぜこんなことに?背景にある相続の問題や対策について番組でお伝えする。

出演者

  • 増田寛也さん (所有者不明土地問題研究会座長)
  • 山野目章夫さん (早稲田大学大学院教授)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)

復旧工事ができない! 広がる“所有者不明土地”

去年(2016年)の台風で裏山が崩れ、土砂が流れ込んだ住宅。しかし、1年たった今もある理由のために復旧が進みません。

被災した住民
「(裏山の)所有者が分からないから、この状態で工事に何年かかるか分からない。そんなバカな話はないだろう。」

実は、この裏山は所有者不明土地。50人近くに上る所有者の所在がはっきりしないのです。
今、所有者不明の土地が全国で増え続けています。6月には、その合計が九州の面積を上回るという衝撃的な推計が発表されました。

さらに、NHKが行った独自の調査によって、所有者不明土地は都市部にも広がり、住民の安全や公共事業に深刻な影響を与えている実態が浮かび上がってきました。
一体なぜ?全国に広がる所有者不明土地の謎に迫ります。

消防車も救急車も通れない!? 広がる“所有者不明土地”

世界有数の地価を誇る大都市東京。住宅密集地の真ん中に所有者不明の土地があると聞いて、早速訪ねました。大きな地震や火災が発生した場合に備え、道路の拡幅工事が行われているのですが…。

葛飾区 密集地域整備担当課 杉谷洋一課長
「ここが所有者不明土地の現場です。本来であれば、道路をここまで広げるところですが、所有者不明土地のためにですね、出っぱっている状況で、われわれの呼び方で“ヘビタマ”と呼んでいる。」

道路の拡幅が所有者不明土地に阻まれ、ヘビが卵を飲み込んだようなヘビタマと呼ばれる出っ張りが出来てしまっています。ここは、古くから墓地だった土地。墓石には、300年以上昔の江戸時代の年号が刻まれています。

葛飾区 密集地域整備担当課 杉谷洋一課長
「100年以上は前の名義人ではないか。」

この土地の書類上の所有者は、すでに亡くなっています。しかし、書類の更新が長年行われていないため、所有権を持つ相続人が、ねずみ算式に増えているのです。区は、相続人の確認作業を10年以上続けていますが、いまだに全容がつかめていません。

葛飾区 密集地域整備担当課 杉谷洋一課長
「実際にお住まいのところまで出かけて行って、先代の方のお話を聞いたりしながらですね、このような相続関係図を調べていく。かなり手間がかかる、時間がかかるということです。」

区が拡幅工事を急ぐ理由は将来、発生が懸念される首都直下地震にあります。火災が広がったり、大型の消防車両が通れなくなることを恐れているのです。
この土地の相続人の1人と見られる男性が近くに住んでいることが分かりました。

相続人の一人とみられる男性
「ここは約30坪あるんです。」

男性は区に土地を提供してもいいと考えていますが、相続人すべての承諾がないと原則、工事を始められません。

相続人の一人とみられる男性
「(以前)火災が発生して消防自動車来たけど、道が狭いから入ってこられなくて、2人亡くなったんですよ。区のほうには『どうぞ提供しますよ』ということは言ってます。」

この地域には、ほかにも所有者不明の土地が点在しています。所有者不明土地の問題は、今や防災上の大きな不安の種になっています。

田中:所有者不明土地問題。これまでは主に山間部で起きているとされてきました。しかし、NHKが独自にアンケート調査を行ったところ、全国の政令指定都市や東京23区で公共事業を行う際に、所有者不明土地が少なくとも700か所以上見つかったことが分かり、問題が比較的地価が高い都市部にまで広がっていることが明らかになりました。

では、所有者不明とは、そもそもどんな状態なんでしょうか。土地の所有者は通常、不動産の登記簿に書かれています。所有者が亡くなると、新たな所有者の名前を登記、書き直します。この所有者は土地を売ったり、抵当に入れたりすることができます。ところが、もし登記簿を更新しないと、所有権を持つ相続人が、子、孫とどんどん増え、そのまま何十年もたって、全体像が把握できなくなってしまうんです。仮に一部の相続人が判明したとしても、全員の同意を得なければ、原則、土地の取り引きはできません。こうした登記簿では所有者が分からない土地、または所有者の所在、連絡先の把握が難しい土地のことを通称「所有者不明土地」と呼んでいます。登記をしないことが、所有者不明土地問題の大きな原因ですが、それではなぜ、登記をしないケースが相次いでいるんでしょうか。

あなたの実家も要注意!? 広がる“所有者不明土地”

これは、愛媛県にある登記簿上、所有者不明の土地です。

登記簿上の所有者は40年以上前に死亡。しかし、その孫が東京で暮らしていました。この女性は去年、実家の土地を相続しましたが、登記簿を更新していません。

「この土地です。」

当初は、東京に住む自分には使い道がないと、土地の売却も考えましたが、買い手がつきませんでした。

「売るにも売れないし、市に『差し上げます』って言ったら、それも『いりません』と言われるし。」

活用も売却もできない土地。それでも登記には最低10万円はかかります。実は、登記に法的な義務はありません。女性は登記をしませんでした。

「生きて使える、活用できる土地なら登記はするけれども、言葉は悪いんですけど、もう『死に地』、死んだ土地。」

あなたの実家も要注意!? 広がる“所有者不明土地”

ゲスト 増田寛也さん(所有者不明土地問題研究会座長)
ゲスト 山野目章夫さん(早稲田大学大学院教授)

所有者不明土地問題の研究会を自ら立ち上げられた、増田寛也さん。
この問題、なぜ今、注目されるようになった?

増田さん:日本では、土地は必ず値上がりすると、いわゆる土地神話のようなものがあったと思うんですね。ですから、資産価値があると皆さん登記をして、権利を守ろうとすると。ただ最近、人口減少が進んできまして、その使い道がないという土地がだいぶ増えてきたわけです。そうしますと、売るに売れない、資産価値が下がる。結局、相続しても登記はしないという方が、今のVTRのように増えてきたということになりまして、相続のたびに、これがどんどんどんどん増えてきている。まもなく、いわゆる大量相続時代が十数年後に来ますので、したがって、都市部にも出現してきたこういう土地についての対策が急がれると、こういうことだと思います。

この問題を長年研究して来られている、山野目章夫さん。
土地を相続しても、所有者として登記する義務がないということだが、これはなぜ?

山野目さん:登記をしないと、ただちに不利益が生ずるという仕組みにはなっていません。登記というのは、その人の所有権ですよという認めてもらうための制度でありまして、時代がこういうふうになってきて、権利関係を明瞭にしておくということが大事ですよということの必要が乏しくなってきますと、どうしても人々が登記に熱心でなくなってしまうということであります。

法律は変えなくていい?

山野目さん:法律に、それが義務であるというふうに書くこと自体はできないことではないんですけれども、その時には義務を果たさなかったらどうなるんですかということを併せて考えなければいけません。まさか登記をしないと、刑務所に入ってくださいという話にはならないんだと思うので、懲役刑にするというような話にはなりませんから、せいぜいのところが、ペナルティーとしてお金を払ってくださいというお話になるんだろうと思います。ただそれにしても、手順を踏まなければいけない話ですから、そういうことをするのならば、もう少し人々が心地よく登記をしていただくという環境整備のための政策を考えていく、そちらの方がむしろ先なんじゃないでしょうか。

田中:では、都市部で所有者不明土地は、具体的にどんな問題を引き起こしているんでしょうか。NHKが政令指定都市、そして東京23区に行ったアンケートの事例を見てみます。
岡山市では、道路事業を進めようとしたところ、登記簿上の所有者52人全員が死亡していると見られ、連絡が取れなかった。横浜市では、マンションの所有者が、一部所在が不明なため、道路の用地買収ができなかった。そして札幌市では、所有者が海外に住んでいるため、連絡が取れず、土地の境界が確定できないという回答がありました。また、所有者不明土地による、市民生活への影響として多かった回答が、空き家問題、そして税の徴収に関する問題です。一体何が起きているのか、実態を取材しました。

危険な空き家を処分できない “所有者不明土地”の波紋

法務省の調査で登記された土地の6.5%が所有者不明と推計される神戸市。所有者不明の土地に建てられた空き家が老朽化し、住民に悪影響を及ぼすケースが頻発しています。
市の中心地にある3階建てのビル。外壁が剥がれ落ちて危ないと通報を受け、市が土地の所有者を調べましたが、行方は分かりませんでした。

住民
「いつ倒れてくるか分からないし、上のあんなんも壁落ちてきよりますのでね。」

住民
「中はもう不法投棄で家電とか、いっぱい放り込まれてましたし、浮浪者みたいなのが、夜中、雨風しのいだりとか。持ち主がどこにいるか分からないんで、手の打ちようがないような状況。」

市に寄せられる危険な空き家の苦情には、こうした所有者不明土地のケースが多いといいます。

神戸市 安全対策課 岡田昌大係長
「所有者不明のものは、うちどもが指導する相手がいない。そういった場合に、このような危険な状態になって、切迫しないと役所としても手を出せない。」

市は去年、応急処置としてネットを敷設。費用90万円を全額負担しました。

神戸市 空家・空地対策担当 金本忠義担当課長
「所有者の方になり代わって、措置を行なってるんですけれども、その場合の費用は税で負担することになってまして、多くの場合は回収ができない。」

税金を徴収できない? “所有者不明土地”の波紋

所有者不明土地は市民の暮らしを支える税金の徴収にも悪影響を及ぼし始めています。

神戸市 東灘市税事務所 佐藤剛史さん
「こちらが納税者にお届けすることができなかった納税通知書になります。だいたい400〜500件ぐらい、最終的には残ってしまう。」

今年(2017年)、神戸市が送付した固定資産税の納税通知書のうち、宛先不明などで送り返され、調査しても所有者の居場所が分からなかったケースは400件以上に上ります。

神戸市 東灘市税事務所 佐藤剛史さん
「所有者の方がいないので、こちらとしても課税することができない。税収減ということになってくる。課税の公平性という観点から見ましても、問題ではあると認識しております。」

どう解決? “所有者不明土地”

空き家や税の問題、ヘビタマなど、防災対策にも影響が出ているが、こうした状況が進んでいくと、私たちの社会はどうなっていく?

増田さん:点的にいろんな問題が出るんではなくて、例えば市民生活全体、都市開発などに非常に支障が出てくると思うんですね。今、九州よりも少し多い410万ヘクタール、こういうのが現状の数字ですが、私どもの研究会の推計ですと、2040年には、今のままですと、北海道の面積にかなり近づく700万ヘクタールを超えるんではないかと、そこまで膨れ上がる可能性があります。

どうやって追跡していけばいい?

増田さん:これは、実は今、土地の情報というのは、役所の中でそれぞれ分かれてまして、登記簿は国の登記所が持っています。それから固定資産税の課税台帳というのがあるんですが、これは市町村が持っています。農地については、農業委員会の農地台帳があって、それぞれが別に管理をしている。したがって、所有者を追跡する時に、それぞれの部局が全部情報を共有化できるような仕組みが必要だろうと。ただ、固定資産税の情報というのは、もう最大の個人情報なので、同じ市役所の中でも、むやみにほかに出してはいけないという決まりがあるので、法律できちんと個人情報ですけれども、所有者追跡のために使っていいと、こういう仕組みを作る必要があると思います。

山野目さんは、どう思う?

山野目さん:国土交通省は今月(9月)、国土審議会で特別部会を立ち上げましたし、法務省は来月(10月)、研究会を始めます。この問題に対する政府の取り組みというのは、今、急ピッチで始められているところです。いろんなことを考えていかなければならないんですけれども、まずもって、どうしても所有者が分からない土地を、例えば復興のため、東日本大震災で仮設住宅から移っていただくための土地を探すのに、この問題で苦労しました。東北の冬は寒いです。この問題が障害になったというのは、本当に耐え難いことでありまして、それからまた、事前復興とでも言ったらいいんでしょうか。まだ津波が来てないけれども、これから津波が来るかもしれないという場面で、高台に適地があったならば、そこを用地として、あらかじめ整備しておく、そのためにも、所有者が分からないときに使うということはまずさせていただきますというふうな制度を拡充していくということは、まずしなければいけないと思います。

公共の必要があれば、個人の土地であっても使うことはできるようにしようと。ただ、これは財産権と公共の福祉、利害が対立する部分だが、どう考えればいい?

増田さん:所有権というのは非常に強い権利で、所有権絶対なんて言われることもあるんですが、ただ、公共的な目的のためには、やはり所有者としての登記をしないとか、責務をきちんと果たしていない場合には、公共的な目的の場合には、所有権はそのままにしておいても、利用権だけは別に、公共目的のために利用していいと、こういう仕組みがあっていいんではないかと。もちろん、公共性をどこまで認めるかというのはいろいろ議論があると思いますが。

どういう用途であれば、公共性が認められる?

増田さん:やはり公共事業が典型ですけれども、大きな都市開発で民間が行うものについても、私は今、いろんな公共事業的なものも、民間事業主体というのがありますので、事業1つ1つで、広く地域の役に立つというものは、公共性をできるだけ認めていっていいのではないかなと、こんなふうに思いますね。
(公共性の見極めが、1つのポイントになると。)
1つの課題ですね。

田中:土地が所有者不明になる原因は、登記簿が更新されないことでしたが、これを未然に防ぐための取り組みが、京都府精華町で行われています。精華町では、さまざまな住民サービスを総合窓口で一括して受け付けています。例えば、家族などが亡くなり、死亡届を出しに来た人に、併せて土地の登記も促す取り組みです。窓口では、登記の意義や手続き方法なども丁寧に説明。これにより登記件数も増えているということなんです。そしてもう1つ、所有者不明になるのを未然に防ぐ対策として始まっているのが、持ち主が持て余している土地を有効活用するための試みです。

“所有者不明土地”になる前に 売り手と買い手をつなげ!

山形県鶴岡市で市街地再生に取り組むNPO、つるおかランド・バンクです。

NPO法人 つるおかランド・バンク 阿部俊夫理事長
「空き家、空き地、空き家。そちらは所有者が分からなかった。」

不動産業者や司法書士など、土地売買のプロが集まって、所有者不明になりかねない土地や空き家の再生に取り組んでいます。

NPO法人 つるおかランド・バンク 阿部俊夫理事長
「所有者不明となるような空き家、空き地を未然に防げる形になっていけば。」

ランド・バンクの取り組みは、市役所と連携して行われています。

NPO法人 つるおかランド・バンク 伊藤のぞみさん
「空き家の所有者の方と連絡をとっていただいて。」

市役所では、問題のある土地があれば、持ち主と連絡がつかなくなる前に情報をできるかぎり集めます。一方、解決策を提示し交渉に当たるのは、土地取り引きに精通したランド・バンクの役目です。

鶴岡市 都市計画課 早坂進課長
「条件さえ合えば、解決に向かう可能性ある。
交渉能力ですよね、そういうところが民間(NPO)が非常にたけていて、われわれ行政マンがやってしまうと、時間的ロスが出てくるのかなと。専門家の慣れている方にお願いしたほうが、その辺は非常にスムーズに解決する。」

ランド・バンクのアイデアで再生した現場です。

もともと細い道路に面した狭い区画に空き地と空き家がありました。しかし、今の建築基準法の規定では、同じ規模の建て替えはできないため、買い手がつきませんでした。ランド・バンクは、空き地と空き家を持て余す、それぞれの所有者を説得。所有者は、土地を安く譲り渡しました。2つを合わせることで、広い家を新築できる面積を確保。物件を生まれ変わらせました。購入したのは、若い世代。土地が安かったことも決め手の1つでした。

新たな所有者
「子育てするには、すごい良い場所だなっていうことで、すごい気に入って、こちらに移ってきました。値段的にも比較的手ごろな値段で買うことができました。」

ランド・バンクは、設立から5年で所有者不明土地を含む70件近くの問題物件を解決。これまで、土地の活用を諦め放置していた人から、自分も何とかしたいと相談が来るようになりました。

NPO法人 つるおかランド・バンク 阿部俊夫理事長
「(所有者)不明だった方が相談者になられるわけですね。相談者の方は解決したいという気持ちがあるわけですので、それに対しては非常に協力的に考えてくれますし。悩んでる人をどんどん解決できる仕組みを作れると思ってます。」

どう解決? “所有者不明土地”

所有者不明土地になることを未然に防ぐための対策、どんなことが考えられる?

山野目さん:相続の登記をする際には、登録免許税という税金がかかります。まず、これを取らない、あるいは減らす、そういう対策は講じなければいけません。それから、もう少し長いスパンの話になりますけれども、所有者所在不明の土地というと登記の問題だというふうに受け止められがちですけれども、実は戸籍の問題でもあります。もっと言うと、登記と戸籍の関係の問題であるという側面もあります。明治以来長く、これは紙で作られてきたんですけれども、今は電子データで作られる時代なんですから、ネットワークで登記と戸籍をつなぐ。戸籍の方で死亡の手続きがあった場合には、登記の上で死亡していることが分かるような配慮をする、そういうことを考えていかなければいけないと思いますね。

増田さんは、どう考える?

増田さん:戸籍の問題を登記とつないでいくんであれば、さらに進めて、今、個人を特定するマイナンバー情報がありますから、それと地図情報ですね、どこに土地があるかという、写真できちんと撮った情報と、それを全部つなぐということも、これからシステムとして考えていいんではないかと思いますね。

少子高齢化が進んで、今後、土地を持ちたくないという人が増える可能性もあるが、この問題を社会全体でどう考えていけばいい?

山野目さん:地域のみんなで考えていくという仕組みを作っていく必要があると思います。いらなくなった土地だから公共が引き取ってくださいというお話になるのではないのだろうと思います。それは結局、私たちの税金の問題に跳ね返ってきますから。地域のみんなで考えていくということは、つまり新しいその地域地域を作っていくというお話になります。どうしても所有者の不明土地問題というのは、後ろ向きの暗い話になりがちで、確かに重い話なんですけれども、今のように考えれば、これからの地域を作っていくんだという未来の話にしていくことができるので、そういうふうにしていけたらいいなというふうに思います。

増田さんは、どう考える?

増田さん:所有者が分からない、使い道がない土地だということがあっても、先ほどの鶴岡のランド・バンクのように、いろんな人たちが集まって、使い道を探すだとか、要は個人の所有者に全部委ねるのではなくて、何かこう、みんなでこういう土地の使い道を考えるという受け皿作り、そこで有効な使い方をさまざまな人が知恵を出すと、こういう仕組みが出てくると、この問題も少し違ってくるんではないかなというふうに思います。

この所有者不明土地、防災や街づくりを進めるため、そして、後の世代が困らないようにするためにも、今すぐ取り組まなくてはならない問題だと思います。そして、土地を持て余す人が増える中で、それをどう活用していくのか、社会全体で考えていくことも必要だと思いました。