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2016年12月13日(火)
暮らしはどうなる?全国“鉄道縮小”時代

暮らしはどうなる?全国“鉄道縮小”時代

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暮らしはどうなる?全国“鉄道縮小”時代

六角さん:ご覧ください、この絶景。僕がこれまで旅してきた全国の鉄道です。でも、最近気になる話をよく聞きます。各地で暮らしを支えてきた鉄道に、もう乗れなくなるかもしれないというのです。

出演者

  • 六角 精児さん
    (俳優)

  • 加藤 博和さん
    (名古屋大学大学院 准教授)

  • 小郷知子
    (キャスター)

質問
コーナー

Q1

JR北海道を助けたいが…なぜここまで経営が悪化したのか?

JR北海道は発足当時から赤字ローカル線を多く抱え、鉄道事業だけで採算を取るのが難しい状況でした。このため、JR九州、JR四国を含めたいわゆる「3島会社」に、国が「経営安定基金」を設け、株や債券などの運用益で赤字を補う仕組みを作っていました。当初は7%という高い利回りで運用ができていましたが、バブル崩壊後の低金利で最近では運用益が半分以下に落ち込んでいます。運用益で赤字が補いきれなくなる中、JR北海道は、安全対策の費用を抑えて収支を合わせようとしてきたのですが、それが、2011年の列車の脱線火災事故など、相次ぐ事故やトラブルの背景となってしまいました。このためJR北海道は、会社の再生に向けて必要な安全対策費用を計上することにし、その結果、恒常的に赤字が続く見通しとなりました。赤字路線の抜本的な見直しをしなければ会社の存続すら危ぶまれるとの判断から、今回の「全路線の半分が単独では維持が困難」だとする発表に至ったのです。また同じ「3島会社」の中でも北海道は、札幌圏への人口一極集中と地方の人口減少が急速に進んでいること、積雪が多い寒冷地で冬場の除雪費がかさむこと、重量のある貨物列車が多く走ることでレールが痛みやすく修繕費が多額にのぼることなど、北海道特有の厳しい事情も抱えています。
Q2

鉄道会社ができる工夫はないのか?

路線の維持のために鉄道会社に求められることは2つあります。1つが利用客を増やして収入を上げること、もう1つがコストを削って支出を抑えることです。各地のローカル鉄道では、たとえばイベント列車など話題性を高めて観光客の利用増加に一定の成果を上げるところもあります。また、通勤・通学の利用者が使いやすいよう、徹底した調査を行ってダイヤなどを組み直し、利用を増やしているところもあります。コストを削る方法としては、利用の少ない列車や駅を減らすことなどが考えられますが、場合によっては利便性が下がることもあり、慎重な検討が必要です。
Q3

鉄道維持が難しい場合、どう地域の交通を守ればいいのか?

鉄道が維持できなくなった地域では、多くの場合、バスが代替交通として運行されています。バスはルートやダイヤの組み替えが柔軟にできるのが特徴です。高校生の通学や高齢者の通院といった利用状況に合わせてバス停を学校や病院の前に設置するなど、工夫を重ねることで、鉄道よりも利用者が増えるケースもあります。一方で、バスの場合も赤字が出ないように運行させることは難しく、長期的に人口の減少が加速して利用客が減っていけば、存続の是非が議論になる可能性があります。北海道夕張市は、鉄道を廃止する代わりに街の主要なルートにバスを走らせ、中心部と郊外とを結ぶオンデマンド型のタクシーと組み合わせて地域の公共交通を守ろうとしています。全国的に人口減少が避けられない中で、公共交通をどう維持し、誰が費用を負担するのか。地域の実情に合わせた議論や負担の分かち合い方の模索が必要になりそうです。

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