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2016年6月28日(火)

“ドラえもんの世界”が実現!? ~“分身ロボット”が社会を変える~

“ドラえもんの世界”が実現!? ~“分身ロボット”が社会を変える~
今回のグラレコ

番組の内容を、「スケッチ・ノーティング」という会議などの内容をリアルタイムで可視化する手法を活かしてグラフィックにしたものです。

出演者

  • 片桐はいりさん
    (俳優)

  • 石黒浩さん
    (大阪大学教授)

  • 伊東敏恵
    (キャスター)

質問
コーナー

Q1

分身ロボットで宇宙や深海に行ってみたい。ロボットを小さくすればミクロ決死隊のような世界にも行けますね。でも、分身を誰かに誘拐されたらどうすればいいでしょうか?

まさに、今後技術が発達して部品が廉価になれば、超小型ロボットで人間の体内で働くこともできます。分身を誘拐…十分起こりえますね。どこかに放置するときは、車や自転車の盗難と同じで鎖やアラーム、GPS発信器を付けるなど対策する必要があります。ただ、誘拐されても本人は無事なのがミソです。ゲストの石黒先生は、子供が夜の塾に行くのを分身ロボットで行えば本人が誘拐される心配がないのでよい、とおっしゃっておられました。
Q2

分身ロボットで楽をしてみたい。ロボットでするようになったら人間の仕事はどうなるの?分身ロボットが代わりに試験を受けてくれたら助かるけど、勉強も自分でするのかな?

分身ロボットを使っている間は自分が身体を動かすことはありませんが、頭は使います。勉強も仕事も、自分でしなければなりません。AI(人工知能)で自律的に考え動くロボットと違い、分身ロボットは操っている人が主役です。頭はこっちにあって、体はあちらにある、という感覚です。ただし、発展方向性として、AIを分身ロボットに組み込んで、単純な仕事や移動はAIに勝手にさせて、肝心なところだけ本人が分身ロボットにログインする、ということもありえるとみられています。
Q3

人と人とが対面してコミュニケーションを取ることの本質はどこにあるのかという問題について、分身ロボットの遠隔コミュニケーションでは、雰囲気を共有することは可能でしょうか?

分身ロボットの特徴は、まさに雰囲気の共有で、開発者も皆それを目指しています。いま売られている全ての分身ロボットにはスピーカー、マイク、カメラがあり視覚・聴覚・話をする能力備えています。さらに自分の意志を反映して動くことによって、周りの人たちが「ああ、この人はここにいる」と感じることができます。ゲストの石黒先生によると、見た目や声など2つ以上の要素を備えていると、人は人の存在を感じるということです。このため、本人も、周りの人も、一緒に結婚式に出席した、とか、一緒に学校でおしゃべりした、など雰囲気を共有し、思い出も共有することができるのです。ただし、スピーカーやマイク、カメラ、動きの機構の質によって、雰囲気の共有の程度は左右されます。まだまだ発展途上ではあります。

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