世界中で株安が進み、波乱の年明けとなった2016年。戦後初めて年明けから6日連続の下落で始まった東京株式市場は、いまも乱高下が続いている。背景にあるのがアメリカの利上げ、中国経済の減速、そして原油安だ。IMFは最新の世界経済の成長率予測を下方修正し、新興国が成長の足かせになっていると懸念を示した。特にブラジルでは資源安にさらされ、オリンピックイヤーにもかかわらずマイナス成長に。ロシアでは原油安が国家財政を揺るがす事態を招き、中国を相手に貿易を伸ばしてきた韓国も輸出が激減している。一方利上げに踏み切ったアメリカは、ドル高や原油安などの影響で、製造業やエネルギー関連企業で業績が落ち込むと予想されている。経済が減速する中国は1月、AIIB=アジアインフラ投資銀行を開業、アジアのインフラ建設の資金を提供し、海外に打って出ようとしている。混迷を深める2016年の世界経済はどこへ向かうのか、そして日本経済はどうなるのか、探っていく。
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