「中東最大の火種」とされてきたイラン核開発問題が、解決に向けて最終合意に至った。イランの核開発は大幅に制限されることになり、紛争の絶えない中東地域で、核の拡散を防ぐ大きな一歩となると見られている。イランの核開発問題が発覚したのは、2002年。その後、イランのアフマディネジャド大統領は核開発を加速させ、イランを「悪の枢軸」と名指しするアメリカ・ブッシュ大統領との間で緊張が高まった。こうした中、2009年に発足したオバマ政権は“対話”する方針に転じ、イランでも国際社会との関係改善を目指したロウハニ大統領が就任、両国は直接交渉を行う機会が大幅に増えていた。そして、今回の最終合意が実現したことで両国は、過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いなどを巡り協力する可能性が生まれるのか、注目されている。ただ、イランに対してアメリカ国内では根強い不信感があると同時に、アメリカの同盟国イスラエルは、イランと敵対するなど、予断を許さない状況は続いている。今回の最終合意は、国際社会に何をもたらすのか、最新情報から探る。
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