「ひと月に1000円ほどを支払えば、数百万曲の音楽が聴き放題!」。大手レコード会社やIT企業などが始めた音楽の定額配信サービスが、不況が続く業界の起爆剤として注目を集めている。一方、こうしたサービスが先行する海外では、楽曲を提供する有名アーティストの側から、「自らのためではなく、新人やプロデューサーのために」創作活動へは対価がもっと支払われるべきだという主張が相次いでいる。テクノロジーが進化し、音楽を無料で消費する動きが急速に広がる中、「創作の価値」が問われている。世界的に音楽市場が縮小し、日本でも名門スタジオが閉鎖されるなど創作現場の苦境が続く中、独自の道を拓こうとする人気アーティストの模索や、ファンとの結びつきで原点回帰を図る「ワンコインコンサート」などの取り組みから、いまの時代の音楽のありようを考える。
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