今、長寿化を続けるペットと、高齢者の関係が濃密になっている。高齢者のみの世帯や独居世帯では、まさに家族以上、かけがえのない“終末期の伴侶”としてペットの存在感は高まっている。しかし相互依存が深まるあまり、外の世界との交流を絶ったり病院への通院や介護施設への入居を拒んだりする例が多発。かえって社会性を失い、高齢者の孤立が深まると危険性を指摘する専門家もいる。さらに高齢者が亡くなった後に、長寿化したペットが取り残されるケースも増えている。人間にいやしを与えてくれるペットの存在から透けて見える、高齢者の現実。長寿ペットと高齢者の関係から、今起きている課題を浮き彫りにし、より良き老後の過ごし方について考える。
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