今年2月、東京女子医大病院で、首の腫瘍を手術した2歳の男児が、プロポフォールという禁忌薬を投与されたあと亡くなった。関係者の取材などから見えてきたのは、体調が急変しやすい小児を治療する十分な体制が整っていなかった実態だ。集中治療を行う専門医は不足、医師や薬剤師の連携も不十分、その結果、数々の異変の兆候が見逃され続けたのだ。さらに取材を進めると、重篤な症状の小児を受け入れる集中治療体制の不備は全国的にも深刻な問題となっていて、深刻な事故も相次いでいることも明らかになってきた。小児医療の現場で、いま何が起きているのか伝える。
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