1200年前、弘法大師・空海が開創して以来、脈々と受け継がれてきた四国遍路。かつては高齢者が多く、信仰心や死者の供養、病気の治癒祈願が主な目的だった。しかし近年、若者が目立って増えているという。中でも、厳しい大自然の中を40日以上かけて歩く“歩き遍路”を行う若者たち。地元の人々の無料の施しに支えられながら、自らの限界と向かい合う。最近では、若手社員に遍路を経験させることで、人材育成につなげようという動きも出てきている。こうした歩き遍路の効果を、科学的に解明しようという動きも始まった。まだ予備調査の段階だが、わずか数日の歩き遍路で、日常生活の中ではなかなか体感出来ない、理想的な心理状態に至ることが判明、今後の本格調査が期待されている。いったい、若者たちを引きつける四国遍路の不思議な力とは何なのか。1200年も人々を惹きつけてきた理由は何か、考える。
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