患者のカルテや診療報酬のレセプトなど、膨大なデータを分析することで、どういった治療をすれば最適な効果が上がるかという「費用対効果」が可視化され、これまでブラックボックスだった『医療のムダ』があぶり出されつつある。いち早くデータ統合に踏み切った岐阜大学病院では、投薬量が減ることなどで、数億円余の医療費の削減に結びつけている。さらに医療ビッグデータの先進国スウェーデンでは、高齢社会に備えて社会保障情報も統合。例えばリウマチでは「高い治療法を選択しても、患者が早期に社会復帰できれば安く済む」など、169の治療項目をビッグデータで解析して、改革が進められている。ビックデータが医療現場をどう変えようとしているのか、最前線の現場から課題を探る。
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