国内の格安航空会社(LCC)が相次いで就航してから1年。通常より3~7割ほど安い航空運賃が、飛行機を利用しなかった人たちの需要を掘り起こし、新たな人の流れが生まれつつある。関西国際空港に去年できたLCC専用ターミナルは、日帰りで沖縄旅行に向かう若者や、LCCを乗り継いで北海道から福岡へ旅する老夫婦など、これまでにないやり方で空の旅を楽しむ人たちでにぎわう。一方、LCCが日本で定着するための課題も見えてきた。アジア最大のLCCであるエアアジアと全日空が作ったエアアジア・ジャパンは合弁を解消。安さを最大限に追求する手法が、細やかなサービスを求める日本人に合わず、思うような成果が出せなかった。日本流のLCCの姿を求めて各社の試行錯誤が続く。日本の空を変えつつあるLCCの可能性と、定着への課題を探る。
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