小児医療の進歩でより多くの命が救われるようになる一方で、治療を行うNICUや小児病床はパンク状態。安全に出産できる体制を確保し、その後の成長につなげるためには、ある程度回復した子どもを退院させて自宅でケアする必要がある。しかし、その体制の整備は必ずしも進んでいない。親が24時間ケアに追われ、働けなくなったり、精神的に追い込まれたりするケースも多発している。そこでいま注目されているのが、医療と福祉のエキスパートが連携して行う、訪問サービスやデイサービスだ。家族にゆとりが生まれるばかりか、デイサービスのケアや自宅で家族と触れ合う時間が増えた結果、子どもの体調が改善するケースも出てきている。患児とその家族をどのように支えていくのか。その可能性と課題を、動き始めた現場を通して考える。
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