去年3月、“世界最大の液状化”で最も深刻な被害を受けた千葉県浦安市。1年を経た今も、復興はなかなか進まない。賃貸アパートからは19~35歳の働き盛り2400人が転出。液状化による「人口流出」が起きていることが判明した。また、NHKが浦安市で実施したアンケートからは、住民の9割が“再液状化”への不安を抱えていることがわかった。実際に“再液状化”が起きているのがニュージーランドのクライストチャーチ。去年2月の大地震後も、余震の度に液状化が繰り返し発生。被災住宅と土地を政府が買い取る方針を示し、数千人の住民達が慣れ親しんだ土地を離れ始めている。しかし、日本では移転は容易ではない。千葉県習志野市では、行政主導で液状化に強い構造の「集合住宅化」などを計画。隣の浦安市では住民主導で、家を残したまま地盤だけを強化する新たな工法の研究が進む。この半世紀の間に発生した20以上の地震で、北海道から九州まで全国各地で液状化が発生。“再液状化”予備軍は全国にあると言える。“再液状化”とどう向き合えばいいのか?国内外の最前線を追う。
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