週末や仕事の合間に農業を楽しむ会社員や主婦、いわゆる「週末ファーマー」が急えている。畑を小さく区切って期限つきで貸し出す「貸し農園」を利用する人は200万人に及ぶとも言われ、農業就業人口260万人に迫る勢いだ。ブームに乗ろうと、都市の宅地や駐車場を貸し農園に作り変える企業も登場した。高齢化・後継者不足に悩んでいた地域が貸し農園によって活気を取り戻すケースも出ている。その一方で、貸し農園より大きな畑で農業にチャレンジしたいという市民には、日本の農地制度の厚い壁が立ちはだかるという現実も見えてきた。存在感を増してきた「週末ファーマー」は、低迷する日本の農業に新たな風を吹き込むことができるのか。その可能性と課題を考える。
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