患者数は200万人以上に達し、急増する認知症。しかし診断が正確に行われず、適切な治療や介護を受けられない患者が多数いることが明らかになってきた。これまで認知症はアルツハイマー病や脳卒中など少数の病気が原因で起きていると考えられていたが、研究が進むにつれ70種類以上もあり、原因ごとに適切な対応をすれば、症状を改善させられるケースが多いことも分かってきた。しかし認知症の場合、画像や採血など客観的な検査だけでは原因が診断できす、医師が患者の状態や家族の証言を頼りに推理するしかないため、“誤診”が起こりやすい。そこで熊本では、地域の病院がネットワークを作って専門医を育成し、診断の質を高める取り組みを開始。また、脳以外の臓器から原因を調べる新たな検査法の開発も始まっている。適切な診断と治療のために、何が必要なのか、最前線の取り組みを追う。
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