アメリカのオバマ大統領による「核兵器なき世界へ」の理念が大きく問われる会議が、今月3日から28日までニューヨークで開かれている。5年に一度のNPT再検討会議。世界189ヶ国が集まり(1)核軍縮、(2)不拡散、(3)核の平和利用の分野で議論を行い、核の拡散防止、核廃絶への気運を国際社会レベルで高められるかが注目となっている。このロングラン会議を前にアメリカ政府は、ロシアとの新軍縮条約を締結、新たな核戦略を発表するなど攻勢を強めてきた。この戦略が、核開発疑惑がもたれているイランや核実験を実施した北朝鮮などの国々に有効な牽制となるのか。オバマ政権の核政策に影響を与えたサム・ナン元上院軍事委員長への密着取材や、NPT会議の最新情報。それにNPT体制を補強すべく動き出したIAEAの新たな査察技術、原発用の核燃料をIAEAの管理下に置く「核燃料バンク構想」への参加を表明しているカザフスタンでの現地取材などから見ていく。
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