子どもの“理科離れ”を克服すべく、今年度から前倒しでスタートした理科の新学習指導要領。授業時間を大幅に増やし、実験も積極的に取り入れられた。しかし今、教師自身の“理科離れ”が深刻で学習内容の強化に対応できるかという不安の声が上がっている。去年実施された調査によれば、小学校教師で勤続10年以下の若手の8割が「観察・実験についての知識・技能が低い」と回答。「塩酸が怖い」「子供に質問されるとオドオドしてしまう」など基本的な知識さえ乏しい実態が明らかになった。その背景には、若手教師が子ども時代に受けた「ゆとり教育」で科学に対する興味を失ってしまったことや、理科を学ばなくても教師になれる仕組みがある。どうすれば教師の“理科離れ”を防げるのか、ヒントを探る。
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