手すりにつかまらなくては階段を上れない、横断歩道を青の間に渡りきれない…。足腰の痛みなど自覚症状がほとんどない人も含め、骨や関節に問題を抱えている人が、全国でおよそ4700万人もいるということが、厚生労働省研究班の調査から明らかになった。原因は、ヒザや腰の関節を支える軟骨がすり減っていたこと。こうした運動器の障害はロコモティブシンドロームと呼ばれ、”寝たきり予備軍”と受け止められている。その半数以上に自覚症状がなく、何ら対策をとっていない人も多い。この膨大な数の予備軍にどう指導・対処していくかが大きな課題となっている。将来の寝たきりをいかにして減らすのか、新たに浮かび上がったロコモの脅威に迫る。
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