30億人の巨大市場へと変貌し、世界経済の主役に躍り出ようとしているアジア。欧米市場の回復が遅れ、国内の需要の先細りが避けられない中、日本企業がアジア・シフトを本格化させている。日本企業の新戦略に迫る2回シリーズ、2回目は、ボリュームゾーンと呼ばれる新しい購買層への参入に挑む製造業。エアコンメーカーのダイキンは、秘蔵の技術を渡して中国メーカーと提携した。コストを削減するための苦渋の決断だった。販売網の獲得も大きな課題になっている。シャープは中国政府が進める「家電下郷」をチャンスと見て農村部に入り込み一から販売網を築こうとしているが韓国勢などの存在に苦戦。INAXは販売網を一気に獲得するためM&Aを行ったが、販売戦略の調整に苦慮している。どうすれば成長アジアの果実を得ることが出来るのか、あの手この手でアジア市場に挑む、日本メーカーの苦闘を追う。
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