97年の通貨危機以来、金融自由化を急速に進めてきた韓国が苦境に立っている。外資が逃げ、不動産バブルが崩壊。不動産投資が浸透していた一般家庭の家計を直撃した。急激なウオン安・円高は、円建て融資の返済額を膨張させ、経営危機に陥る中小企業が続出している。一方、輸出不振に苦しむ製造業では模索も始まった。「現代自動車」は、景気回復後に欧州で一気にシェアを獲ろうと去年11月、チェコで新工場を開設した。対日貿易赤字の改善にも力が入る。あるメーカーでは日本の技術者を呼び、輸入に頼ってきた部品の内製化を進め始めた。苦境の背景と最新の動きを伝える。
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