海外に渡って臓器移植を受ける”渡航移植”が、いま外国から厳しい視線にさらされている。今週、世界的な臓器不足と国境を越えた不正な臓器売買の実態を憂慮したWHOは、理事会で「臓器移植は国内で行うべき」という指針の改定案を承諾。臓器移植法の施行から10年あまり。国内での移植件数が伸び悩む中で、ドイツやアメリカへの”渡航移植”に一縷の望みをつないできた日本の移植医療関係者や患者に波紋が広がっている。なぜいま海外で渡航移植の制限に向かう動きが広がっているのか。国内で臓器提供が進まない背景にどんな問題があるのか。臓器移植を取り巻く世界の現状と日本の課題を探る。
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