現役の大学生が大麻の所持や栽培で逮捕される事件が相次いでいる。警察庁によると、今年上半期だけで1686件、過去最悪だった去年1年間の3282件を上回るペースだ。逮捕者に共通するのは、罪の意識の希薄さ。「一緒に大麻をやると絆が深まる」などとサークルや先輩後輩のネットワークの中で、汚染が急速に拡がっているという。栽培キットや関連雑誌が堂々と販売され、種はインターネットで簡単に入手出来るため、暴力団などの密売組織と接触するリスクがないという事情も背景にある。一方、大麻を売る側もごく普通の若者で罪の意識は薄い。大麻営利目的栽培と所持で懲役3年執行猶予5年の判決を受けた香川県の29歳の男は借金を抱えたフリーター。先週、大麻栽培ほう助の容疑で逮捕された品川区の34歳の男は、元ウェブデザイナーだった。オランダからインターネットを使って輸入した大麻種子を自分のHPを通じて5年間で2100人に売り、3200万円を売り上げていた。覚醒剤への入り口と言われる大麻、若者に拡がる大麻汚染の実態を追う。
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