がんや白血病などの病気について、国が原爆の放射線が原因だと認める原爆症の認定制度。国は、来月から原爆症の認定基準を全面的に改める。全国のおよそ25万人の被爆者のうち、原爆症と認定されているのはわずか1%。原爆投下後に爆心地近くに入り、「残留放射線」の影響で被爆した「入市被爆者」は、これまでの基準ではほとんど認められなかった。今回の見直しでは、この「入市被爆者」が広く原爆症と認められ、認定数は、これまでの10倍、2万人に増えるとみられている。一方で、放射線が人間の体に与える影響はいまだに解明されない部分が多く、原爆症と認められるか不透明な被爆者もいる。これまで「入市被爆者」がなぜ認定から見過ごされてきたのかを検証し、原爆症の被害に国がどう向き合い救済していくべきかを考える。
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